2. 現代の「高齢者世帯」の内訳とは?おひとりさまが過半数の時代に
家族のかたちも、昔とは大きく変わってきています。厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、65歳以上の者だけで構成される「高齢者世帯」は1720万7千世帯で、全世帯の31.4%を占めています。
65歳以上の者のいる世帯のうち 「高齢者世帯」の中の世帯構造をみると、次のような姿になっています。
- 単独世帯:903万1千世帯(高齢者世帯の52.5%)
- 夫婦のみの世帯:749万8千世帯(同43.6%)
- その他の世帯:67万8千世帯(同3.9%)
つまり、高齢者世帯の半数を超える世帯がいまや「ひとり暮らし」です。単独世帯のなかでは女性が64.0%、男性が36.0%を占め、年齢のピークは男性が「70〜74歳」(27.0%)、女性が「85歳以上」(25.6%)。男女ともに、長く生きるほどおひとりさまで暮らす人が増えていく傾向がみてとれます。
また1986(昭和61)年に「236万2千世帯」だった高齢者世帯は、2024(令和6)年は「1720万7千世帯」と約7倍となっています。
自分の貯蓄と年金で家計を回す力が、これまで以上に大切になってきています。
3. お金が「貯まる人」と「貯まらない人」3つの違い
同じくらいの収入でも、貯まる人と貯まらない人がいるのはなぜでしょう。要因は複数ありますが、日々のお金との向き合い方でもいくつかのちがいが見えてきます。
3.1 貯まる人は「見える化」している
貯まる人は、毎月の収入と支出、そして貯蓄残高を、目に見える形で把握しています。家計簿アプリ、銀行の通帳、シンプルなノートなど、ツールはなんでもかまいません。家計収支の流れをきちんと把握している人が多いでしょう。
一方、貯まらない人は「たぶん足りているはず」で終わりがちに。振り返ると貯蓄がほとんど積み上がっていない、ということが起こります。
3.2 貯まる人は「先取り」で仕組み化する
給与や年金が振り込まれた「あと」に余ったぶんを貯めようとすると、生活費が膨らみがちで、なかなか貯蓄に回りません。貯まる人は、収入が入ったらすぐに貯蓄分を別口座やつみたて投資などへ移し、残った金額でやりくりします。
新NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を使う場合も、自動引き落としで先取りにすると続けやすくなります。ただし、運用には元本割れのリスクがあるため、日常の生活資金は預貯金で確保しておくのが基本です。
3.3 貯まる人は「目的」を具体的に決める
漠然と「老後のため」というだけでは、続ける動機がだんだん薄れがちです。貯まる人は「◯歳までに◯◯万円」「リフォーム資金として◯◯万円」など、自分なりの目的と期限をセットで持っています。おひとりさまは、家族の都合に左右されにくいぶん、自分が大切にしたい目的を具体的に書き出すほど、貯蓄が続きやすくなります。
4. まとめにかえて
おひとりさまの平均貯蓄額は30歳代「501万円」、70歳代「1489万円」と、年代が上がるにつれて増えています。一方で、中央値は年代を通して平均より大きく低く、平均値だけ判断すると現実とずれてしまうこともあります。
家族のかたちが変わり、おひとりさまで老後を過ごす人が増えていくいま、自分の貯蓄を見える化して、先取りで仕組み化し、目的を具体的に持つ—この3つを少しずつ取り入れていきたいものです。この習慣がおひとりさまの暮らしを、長く支える静かな土台になっていくことでしょう。
参考資料
宮野 茉莉子