2. 年間の手取り収入から貯蓄へどれくらい回している?

では、毎月の手取り収入から、どのくらいを貯蓄や投資に回しているのでしょうか。同じJ-FLECの調査では、年間の手取り収入から金融資産に回した割合(振り分け率)も調べています。なお、ここでの割合は金融資産を保有している世帯を対象にしたもので、先ほどの平均・中央値(非保有世帯も含む全世帯ベース)とは対象が異なる点に注意が必要です。

2.1 手取りから金融資産へ回した割合(金融資産保有世帯)

二人以上世帯の振り分けの状況は、次のようになっています。

  • 40歳代:手取りから貯蓄・投資に回した世帯46.0%/全く回さなかった世帯54.0%
    • 回した世帯の平均的な割合:37%
  • 50歳代:回した世帯41.9%/全く回さなかった世帯58.1%
    • 回した世帯の平均的な割合:34%

40歳代・50歳代とも、手取りの一部を貯蓄・投資などに回している世帯は4割台にとどまり、半数以上は「まったく回していない」という結果でした。つまり、収入があっても将来に向けて計画的に回せている世帯は、現役世代でも半数に満たないことがうかがえます。

一方で、回した背愛の平均的な割合は35%前後となっています。

住宅費用や車などの買い替え、子どもの教育費など何かと出費が多い現役世代。子どもの年齢によっても貯められる金額は変化するものですが、一つの参考にするといいでしょう。

3. 手取り収入から貯蓄や投資に回すには?続けやすい3つのコツ

では、手取りから少しでも貯蓄・投資に回していくには、何ができるのでしょうか。続けやすい仕組みをつくることがポイントです。

一つ目は「先取り」です。給与が入ったら、使う前に一定額を貯蓄・投資用の口座へ自動で移しておくと、残ったお金でやりくりすることになり、無理なく続けやすくなります。

二つ目は固定費の見直しです。通信費や保険など毎月かかる費用を一度点検すると、回せるお金を生み出しやすくなります。

三つ目は税制優遇のある制度の活用です。新NISAやiDeCoといった制度を使う方法もあります。ただし、投資には値下がりのリスクがあり、当面使う予定のないお金で、長く続ける前提で考えることが大切です。

4. まとめにかえて

40歳代・50歳代二人以上世帯の貯蓄は、平均で40歳代1486万円・50歳代1908万円、中央値は500万円・700万円でした。平均と中央値には差があり、世帯ごとの開きの大きさがうかがえます。

手取りから貯蓄・投資に回せているかも、世帯によってさまざまでした。値上げが続くいまだからこそ、毎月の手取りと支出を見直し、少しずつでも「将来に回すお金」をつくるコツをつかんでいきたいものです。

参考資料

宮野 茉莉子