3. 変動金利の負担を左右する「5年ルール」と「125%ルール」とは
変動金利型の住宅ローンを契約・利用する際は、急激な返済額の上昇を抑える「5年ルール」と「125%ルール」の仕組みを知っておく必要があります。5年ルールは金利上昇後も5年間は返済額を変えない仕組みで、125%ルールは変更後の返済額を前回の1.25倍までに制限するものです。
3.1 メリット
これらの仕組みの大きなメリットは、市場金利が急激にアップした場合でも、毎月の返済額が直ちに跳ね上がらない点にあります。
特に子どもの教育費や他の固定費が重なる時期であっても、家計の急激な悪化を防ぎ、中長期的な返済計画を安定して維持しやすくなります。
3.2 デメリットと未払利息の注意点
一方で、毎月の返済額が抑えられているからといって、実際に支払うべき利息負担や総返済額そのものが減少するわけではない点に注意が必要です。
急激な金利上昇が起きると、月々の返済額のすべてが利息の支払いに充当され、ローンの元金がまったく減らなくなる現象が発生します。
このとき、支払いきれなかった分の利息は「未払利息」として裏で蓄積されていき、最終的な返済日に一括で請求されることになります。
その結果、老後の大切な資産を失ってしまったり、最悪の場合は自宅の売却を余儀なくされたりする危険性をはらんでいます。
3.3 ルールの有無の確認
なお、これらのルールは「元利均等返済」を選択している場合にのみ対象となり、「元金均等返済」には適用されない点に留意してください。
また、金融機関によっては最初からこのルール自体を採用していないケースもあるため、事前の確認が不可欠です。
ルールがない場合は金利の上昇がダイレクトに毎月の返済額へ反映されますが、その代わりに未払利息が蓄積される心配はありません。
自身の契約する、または検討している住宅ローンにこれらのルールが備わっているかどうか、契約前に必ず約款等でチェックしましょう。
著者
LIMO編集部銀行出身者チームは株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、メガバンクや地方銀行などの大手金融機関にて、資産運用相談や融資業務の経験を積んだ「元銀行員」の編集者が中心となり構成されている、金融専門のライティングチームです。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍しています。
LIMO編集部銀行出身者チームには株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)出身の石津大希など、資産運用アドバイザーとしての実務経験を有する編集者が在籍しており、各編集者がファイナンシャル・プランナー(FP)として、シニア層から富裕層まで幅広い層の相談に対応してきた点が強みです。
金融機関での勤務経験年数はチーム合計で20年超。表彰歴を持つ編集者も多数在籍しています。国税庁や金融庁など官公庁の公開情報をもとに、豊富な経験と知識を有するプロフェッショナル集団が、読者に正確で実践的な情報をお届けします。
【主な取り扱いテーマ】厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用、NISA、iDeCo、住宅ローン、カードローン、為替相場、株式投資などを中心に記事の企画・執筆・編集・監修を行っています。(最新更新日:2026年1月9日)
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元銀行員/金融ライター
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)保有。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行にて主にリテール営業に従事し、延べ1万名以上の個人のお金の相談に携わった。とくに銀行では国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、生命保険、住宅ローンなどの販売に携わり、全国表彰歴あり。金融機関勤務後は経験を活かし、株式会社モニクル傘下の株式会社モニクルリサーチ(旧:株式会社ナビゲータープラットフォーム)に入社。
現在はくらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用、NISA、iDeCo、住宅ローン、カードローン、為替相場、株式投資などを中心に記事の企画・執筆・編集・監修をおこなっている。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数達成。(2026年7月29日更新)