今日から6月が始まり、今月は2ヶ月に一度の年金支給月を迎えます。老後の資金計画への関心が高まる中、もしもの時の経済的な支えとして見落とせないのが離婚時の「年金分割」です。実は今年4月の法改正により、その請求期限が大きく見直されたことをご存じでしょうか。
今回は、厚生労働省の調査結果をもとに、男女で異なる厚生年金受給額のリアルな実態や、今年4月からの変更点、実際の実施状況について解説します。
1. 【厚生年金】平均月額は男性が「16.9万円」女性は「11.1万円」→約5.8万円の差あり
まずは、現在の年金受給額の実態を見てみましょう。令和6年度末時点の統計によると、「厚生年金保険(第1号)」の老齢年金受給権者における平均年金月額(基礎年金月額を含む)は、全体で15万289円となっています。
これを男女別に比較すると、受給額に大きな差があることが分かります。
- 男性:平均 16万9967円
- 女性:平均 11万1413円
このように、男女間で月に約5万8千円もの差が生じています。これは、過去の働き方の違いや、結婚・出産などを機に女性が扶養に入る(第3号被保険者となる)期間が長かったことなどが影響していると考えられます。こうした夫婦間の年金額の格差を、離婚時に調整するための仕組みが「年金分割」制度です。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)