1. 老齢年金とは別に受け取れる「公的給付」5制度
年金以外に受け取れる給付金や手当は、老後生活を支える重要な制度です。ただし、多くの場合、所定の請求や届出が必要です。
たとえば老齢年金も、紙の年金請求書を提出する場合は、受給開始年齢の誕生日の前日以降に必要書類とともに年金事務所へ提出する必要があります。
請求しないまま5年を過ぎると、時効により受け取れない分が出る可能性もあるため注意が必要です。老後資金を考える際は、資産運用だけでなく、まず「自分が使える制度はないか」を確認することが大切です。
それでは、さっそく老齢年金とは別に受け取れる給付金や手当を確認していきます。まずは「老齢年金に上乗せできる可能性がある制度」です。
1.1 老齢年金に上乗せできる可能性がある2つの制度
加給年金:配偶者や子がいる人は確認したい
加給年金は、一定の条件を満たす老齢厚生年金の受給者に、配偶者や子がいる場合に加算される制度です。いわば年金版の家族加算に近い位置づけです。
主な確認ポイントは以下です。
- 厚生年金の被保険者期間が原則20年以上あるか
- 65歳未満の配偶者、または一定年齢までの子がいるか
- 配偶者自身が一定の厚生年金や障害年金を受ける権利を持っていないか
2026年度の加給年金額は、配偶者と1人目・2人目の子が各24万3800円、3人目以降の子が各8万1300円です。
また、配偶者には受給者の生年月日に応じた特別加算が付く場合があります。加算には届出が必要とされているため、対象になりそうな人は年金事務所で確認しましょう。
老齢年金生活者支援給付金:低所得の年金受給者向け
老齢年金生活者支援給付金は、所得が一定以下の老齢基礎年金受給者を支えるため、年金に上乗せされる給付です。
対象は原則として、65歳以上の老齢基礎年金受給者で、世帯全員が市町村民税非課税であること、前年の年金収入とその他所得が基準以下の人です。このすべてを満たす必要があります。
2026年度の給付基準額は月額5620円ですが、実際の金額は保険料納付済期間や免除期間により変わります。
日本年金機構の案内では、請求した月の翌月分からの支払いが原則とされているため、案内が届いたら放置しないことが大切です。
次に、60代以降も働く人が知っておきたい給付について3つの給付制度を紹介します。

