しとしとと冷たい雨が降り、梅雨の気配を感じる日が続いています。その一方で、庭やベランダの植物たちは雨の恵みを受け、みずみずしい葉を広げる季節でもあります。
心地よい自然な雰囲気が魅力の「ナチュラルガーデン」を作るなら、毎年花を咲かせる「多年草」を取り入れるのがおすすめ。
しかし、これからは「夏の厳しい暑さ」という壁が待ち受けています。過酷な酷暑にも負けず、初夏から秋まで長く美しく咲き続けてくれる頼もしい植物を選びたいですよね。
今回は、ナチュラルガーデンにぴったりの暑さに強い多年草を、参考価格とともにご紹介します。
※日本の冬の寒さが苦手で、一般的に一年草として扱われる多年草も含みます
1. この記事で紹介する「ローメンテナンスで長く咲く、暑さに強い多年草」
- アンゲロニア:スッと伸びる穂状の花が、空間に美しい立体感と縦のラインを与えてくれます。
- エボルブルス:夏の暑さに負けない爽やかなブルーの花が涼感を誘い、旺盛に広がるのが魅力です。
- ガウラ:白い蝶が舞うような可憐な花が風に揺れる姿は、庭に軽やかな動きをもたらします。
- カラミンサ・ネペタ:カスミソウを思わせるふんわりとした小花と爽やかな香りが、庭に心地よい抜け感を作ります。
- モナルダ:ユニークで目を引く花姿で、夏のナチュラルガーデンの主役として存在感を放ちます。
2. 初夏の庭を彩る【暑さに強い多年草】5選。酷暑でも傷みにくい&ローメンテナンスで長く咲く花
ここでご紹介する植物たちは、ただ暑さに強いだけでなく、風に揺れる軽やかさや、お互いを引き立て合う涼しげな色彩を持ち合わせているのが特徴です。初夏の風を感じるような、素敵な庭づくりの参考にしてみてくださいね。
※いずれも高温には強いですが、風通しと過湿対策は美しさを保つ大切なポイントです。
2.1 縦のラインで立体感を生む「アンゲロニア」
「夏版のキンギョソウ」とも呼ばれるアンゲロニアは、スッと立ち上がった茎に小花を穂状に咲かせる植物です。花壇や寄せ植えに「縦のライン」を加えることで、見栄えのする立体感を生み出してくれます。
夏の酷暑に非常に強く、直射日光の下でも元気に咲き続けます。本来は「非耐寒性多年草」ですが、関東以北など多くの地域では秋までの「一年草扱い」とするのが一般的です。
※参考価格:200円~500円(3号ポット苗)
2.2 涼感あふれる青い花、ハンギングにもオススメの「エボルブルス」
エボルブルスは「アメリカンブルー」の名でも親しまれる植物です。暑さが増すにつれて涼しげなブルーの小花を次々と咲かせ、庭に爽やかな風を運んでくれます。
茎が這うように広がるため縁取りやハンギングに最適です。過湿や梅雨期の蒸れに弱いため、「乾燥気味に管理」するのが健やかに育てるポイント。寒さに弱いため、冬越しさせる場合は鉢上げして室内で管理しましょう。
※参考価格:200円~600円(3号ポット苗)
2.3 風に揺れる姿が美しい「ガウラ」
和名で「ハクチョウソウ」と呼ばれる通り、細長い茎の先に白い蝶が舞うような可憐な花を咲かせます。
見た目の繊細さとは裏腹に極めて強健で、暑さや乾燥に強く環境が合えば植えっぱなしに近い感覚で育ちます。ただ生育旺盛で暴れやすく、肥料が多いと倒伏しやすい一面も。
草丈の半分ほどで一度「切り戻し」をすると、倒れにくくこんもりとまとまり、さらに多くの花を咲かせます。コンパクトな品種もおすすめです。
※参考価格:400円~1000円(3号ポット苗)
2.4 香りと抜け感をもたらす「カラミンサ・ネペタ」
淡いブルーや白色の小花をふんわりと咲かせるカラミンサ・ネペタ。葉に触れるとミントのような爽やかな香りが漂うハーブの一種です。他の植物の間に植えることで、空間に心地よい「抜け感」を作ってくれます。
非常に丈夫で、夏の強い日差しや乾燥にも負けず、絶え間なく咲き続けます。適度に広がり群生しやすい性質で、グランドカバーとしても楽しめるため、初心者にもおすすめです。
※参考価格:400円前後(3号ポット苗)
2.5 夏ガーデンの主役候補「モナルダ」
松明の炎のような、ユニークで目を引く花姿を持つモナルダ。赤やピンクなど鮮やかな花色が多く、夏の庭でひときわ存在感を放つ主役級の植物です。
爽やかな香りを持ち、暑さだけでなく寒さにも非常に強いのが特徴。一方でうどんこ病や蒸れに弱く、花後に株が乱れやすいため、風通し良く管理するのが美しさを保つコツです。冬は地上部が枯れて休眠し、春に再び力強く芽吹きます。
※参考価格:300円~700円(3号ポット苗)
3. まとめにかえて
今回は、初夏から長く楽しめる、暑さに強い多年草を5つご紹介しました。
年々厳しさを増す日本の夏。これからのガーデニングは、人間にとっても植物にとっても「いかに無理なく、涼しげに乗り切るか」が大切なテーマになります。
暑さに強い丈夫な植物を選ぶことは、水やりや枯れた植物の入れ替えといった手間を減らし、ローメンテナンスで持続可能な庭づくりにも繋がります。
今日のような雨の日は、これからの庭づくりの計画をゆっくりと立てる絶好のチャンスです。
夏の過酷な環境を力強く生き抜きながら、私たちの目を楽しませてくれる植物たちを、ぜひお庭にお迎えしてみてください。
4. 【ガーデニング豆知識】一年草・多年草・宿根草の違いとは?
さいごに、一年草・多年草・宿根草の違いを整理しておきましょう。
- 一年草:発芽からタネができるまでのサイクルがワンシーズンで完結する植物。
- 多年草:開花後も生長を続け、翌年以降も開花が楽しめる植物。常緑性と落葉性がある。
- 宿根草:落葉性の多年草を特に区別して「宿根草」と呼ぶことがある。開花後地上部分の茎や葉が枯れ、根は生きたまま休眠する植物。
※分類には諸説あります。
※園芸品種では、常緑多年草でも「宿根草」や「宿根」と表記されている場合があります。
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