ゴールデンウィークを過ぎ、日差しが少しずつ力強さを増す5月中旬。新緑が眩しく、ガーデニングが一年で最も楽しい季節がやってきました。お庭やベランダを見渡したとき、「もう少し奥行きや変化が欲しい」と感じることはありませんか。
そんなときにおすすめなのが、フェンスやトレリスに這わせたり、鉢から自然に枝垂れさせたりと、自由な仕立て方が楽しめる「つる性植物」です。
視線が上へと誘導されることで、限られたスペースでも立体感とリズムが生まれ、景観がぐっと洗練されます。また、つる性植物には香りの良いものも多く、五感で初夏を感じられるのも魅力です。
今回は、この時期に美しい花と香りを届けてくれる、センスの良いつる性植物を、参考価格とともに紹介します。
1. この記事で紹介するオシャレなつる性植物
- クレマチス:「つる性植物の女王」と呼ばれ、優雅な咲き姿で空間をドラマチックに彩る落葉性多年草です。
- テイカカズラ(スタージャスミン):風車のような白い小花と上品な香りが魅力。つややかな常緑葉が一年中美しい植物です。
- ハニーサックル(スイカズラ):アンティークな雰囲気の花と甘い香りが特徴。洋風の庭に馴染む情緒豊かなつる植物です。
2. 初夏ガーデン華やぐ《オシャレなつる性植物3選》
垂直方向の空間を有効活用できるつる性植物は、都会の小さな花壇やベランダガーデンにとっても心強い味方です。平面的な植栽に高低差が加わるだけで、空間全体が驚くほどあか抜けて見えます。
ここからは、5月から初夏にかけて見頃を迎える、初心者の方でも取り入れやすい3つの植物を詳しく見ていきましょう。
2.1 クレマチス(落葉性多年草):”つる性植物の女王”と呼ばれる多年草、初夏ガーデンで主役級の美しさ
「つる性植物の女王」と称されるクレマチスは、その圧倒的なバリエーションが魅力です。大輪のものから可憐なベル型まで、お庭のテイストに合わせて選ぶ楽しみがあります。特に初夏に咲く品種は、バラとの相性も良く、アーチやフェンスを華やかにドレスアップしてくれます。
美しく育てるコツは、「つるには日光を、根元には日陰を」という環境作りです。株元を下草やマルチングで保護して温度上昇を防ぐと、元気に育ちやすくなります。また、一度植えると植え替えを嫌う性質があるため、あらかじめ誘引する場所をイメージして定植しましょう。
参考価格:800円〜2500円前後(3号〜5号ポット苗)
2.2 テイカカズラ/スタージャスミン(常緑つる性低木):星形の白い小花と爽やかな香りに癒される
つややかな深い緑の葉に、純白の星形の花を無数に咲かせるテイカカズラ。開花期には、周囲にバニラのような甘く上品な香りを漂わせます。常緑性のため、冬場も寂しくならず、一年を通して目隠しや背景のグリーンとして活躍してくれる優秀な植物です。
非常に丈夫で耐陰性もありますが、日向から半日陰で育てるとより花付きがよくなります。
鉢植えで行灯(あんどん)仕立てにしたり、ベランダの柵に絡ませたりと、自分好みのスタイリングが可能です。伸びすぎたつるは適宜切り戻すことで、美しい形を維持できます。
※キョウチクトウ科の植物であり、茎や葉を傷つけた際に出る白い汁にはかぶれることがあるため、手入れの際は手袋の着用をおすすめします。
※参考価格:500円〜1500円前後(3号〜4号ポット苗)
2.3 ハニーサックル/スイカズラ(半常緑〜落葉つる性低木):アンティークな雰囲気と素晴らしい香りが魅力
イングリッシュガーデンの代名詞ともいえるハニーサックルは、筒状のユニークな形をした花を咲かせます。咲き始めの白から次第に黄色へと色が変化していく様子は、アンティークな趣があり、庭に奥行きのある情緒をプラスしてくれます。
夕方になると一段と甘い香りが強まり、家の中にいても季節の訪れを感じさせてくれるでしょう。生育が旺盛でつるをよく伸ばすため、広い壁面や大きなアーチに這わせるのに適しています。
比較的寒さや暑さに強く、日本の湿潤な夏にも耐えうる丈夫さを持っています。
参考価格:500円〜1500円前後(3号〜4号ポット苗)
3. フェンスやトレリスを彩るつる性植物なら、小さな庭やベランダに美しい立体感が
初夏の空間を立体的に美しく演出してくれる「つる性植物」をご紹介しました。
華やかさで圧倒するクレマチス、清潔感のある美しさと香りを届けるテイカカズラ、そしてノスタルジックな風景を作るハニーサックル。
それぞれの植物が持つ個性は、お庭やベランダに新しい表情を加え、住まう人のセンスを感じさせてくれます。
いずれも年を追うごとにつるが充実し、その存在感を増していく植物たちです。
5月の爽やかな季節、お気に入りの一鉢を迎え入れて、自分だけの特別な「立体ガーデン」を育て始めてみてはいかがでしょうか。
4. 【ガーデニング豆知識】一年草・多年草・宿根草の違いとは?
さいごに、一年草・多年草・宿根草の違いを整理しておきましょう。
- 一年草:発芽からタネができるまでのサイクルがワンシーズンで完結する植物。
- 多年草:開花後も生長を続け、翌年以降も開花が楽しめる植物。常緑性と落葉性がある。
- 宿根草:落葉性の多年草を特に区別して「宿根草」と呼ぶことがある。開花後地上部分の茎や葉が枯れ、根は生きたまま休眠する植物。
※分類には諸説あります。
※園芸品種では、常緑多年草でも「宿根草」や「宿根」と表記されている場合があります。
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