仕事が終わってから「俺への確認がなかった!」と上司に叱責されたものの、実は何度も依頼してたんですけどね…という経験がある方もいるのではないでしょうか?

今回は、取引先との会議の企画から運営までを任された中堅サラリーマンの主人公。会議資料を作成し、係長に内容を確認してくれるように依頼します。しかし、係長は「それぐらい自分で考えろ。こっちも暇じゃないんだ。」とつれない返事。しかも彼のパソコン画面を見ると、なぜかwebゲームの真っ最中…。「ダメだこりゃ。」と係長に確認してもらうことは早々にあきらめ、主人公は自分の考えで会議の準備をすすめることにします。

そして当日。主人公の頑張りもあって、会議は滞りなく進行していきます。そして会議は無事終了。やれやれと一息つく主人公の元に、会議ではほとんど寝ていた係長がやってきて、開口一番「君、なぜ資料に俺の確認欄がなかったんだ?」と一言。「係長には確認いただけなかったので、空欄のままも良くないかと考えて外しました。」と答える主人公に対し、係長は「勝手なことをするなよ!君になんか任せるんじゃなかった!」と叱責をはじめます。

「確認を依頼したら自分で考えろというし、自分の考えですすめたら俺に確認しろと言う。一体どうすりゃいいんだよ…。」とげんなりする主人公。思わず、「ああ、俺に財力があったら、係長が確認したと言ってくれるまで、テレビ、電光掲示板、デジタルサイネージ…。ありとあらゆるメディアを使って、作成した資料を彼の行く先々で表示してやるのに。」なんてことを、ついつい妄想してしまいます。

しかし現実問題、資料の確認にそんな手間暇をかけるわけにはいきません。「次からは、確認欄を入れておくようにします。」と、主人公はその場を収めます。

気を取り直して別の会議資料を作り始めますが、そこへ例の会議をアシストしてくれていた新人女子がやってきます。彼女は、主人公が作っている会議資料に書かれた『確認』欄を見て「欄の名前が違うんじゃないですか?」と一言。そして、次に「こうでしょ?」とにっこり笑って打ち直します。できあがった欄の名前は…なんと『放任』欄!うーん、たしかにしっくりくる…。

部下は確認を依頼したはずなのに、「依頼されていない。」と怒る上司、という構図は、ちらほら耳にする話といえます。「依頼するタイミングが悪かった。」「あまりに細かいことまで聞くので、任せるといってしまった。」など、上司側の言い分ももちろんあるでしょうが、いつもは確認をするはず部下が確認を怠ったのには、一連の流れの中に、そうせざるを得ない事情があったのかも。

怒る前に「どうして、部下はこのようにしたのだろう?」と、振り返って考えてみるという姿勢も上に立つ者として必要、ということなのかもしれません。

新人女子が作った『放任』欄が、実際に使用されたかどうかは別として、職場でなかなか確認をしてくれない上司に困っている人たちの中には、思わずニヤリとしてしまった方もいるのではないでしょうか。

【マンガ記事】妄想シャイン

入社3年目でようやくこなれてきたサラリーマンの主人公は、ストレスが溜まるとひたすら妄想しながら乗り切る、妄想社員。オフィスでよくある、ちょっとしたイライラやモヤモヤを、今日も妄想しながら乗り切ります。

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寺須こってぃ