異業種から金融業界に転職した人の中には、金融業界特有の動きについていけない時があると言います。たとえば、リーマンショックのような大暴落があると大変な混乱状態になるのはもちろんですが、東日本大震災のような自然災害でも大きな損失が出たりしますよね。

そこまで大きくなくとも、日々上がったり下がったりする日経平均やTOPIXなどの経済指標に左右されながら働くのは結構大変なことです。下がればお客さんの持っている資産も値段が下がって損失が出ている可能性がありますし、そうなるとお客さんも不安になって問い合わせをしてきたり、怒ったりしてしまうのでそのアフターフォローも大変です。

ちょっとした値下がりでも気になるお客さんは当然いますし、きちんと説明しろと言われることもよくあります。自分がしっかり経済の流れを掴んで、いま下がっている理由と今後の見通し、これからどうしていくのかというのを考えておかないと答えられなくなってしまいます。

経済や政治のこと、金融マーケットのことをよくわかっていないとダメだと考えるとかなりハードルが高く感じてしまいますが、自分なりに毎日ニュースを見て考えたり、本を読んだりしていればわかることもたくさんあります。知識がないからとか、経験がないからといって物怖じする必要はありません。

お金にかかわる仕事だからシビア

金融業界は、人の命の次に大事だと言われるお金を預かる仕事。そのために、より確かなコンプライアンス意識や誠実さが求められますし、正確なオペレーションが欠かせないものです。1つの過ちも許されません。信頼が売りの仕事ですから、100%の正確さが求められるものです。そんな業界で仕事をすることに不安を覚える人も多いと思います。

しかし、1つ1つを正確にこなすというのはどんな仕事でも当然重要なこと。緊張感を持ってオペレーションすることは大事ですが、怖がってばかりもいられません。何度も確認すること、他の人とダブルチェックすることを徹底することでミスなくオペレーションを行うことができるようになります。ミスを恐れて行動しないということではなく、ミスをしないでやりきる方法を考えて実行することが大事ですね。

まとめ

いかがでしたか。金融業界に限らず、異業種に転職することは非常に不安が伴うものだと思います。しかし、恐れて前に進まないというのではなく、先輩や上司、同僚などに教えてもらって前進していくようにしましょう。あなたの頑張りが認められる日が来るはずですよ。

大塚 ちえ