出産時にとてつもない痛みが伴うのは誰にでもイメージしやすいことですが、それだけではなく、妊娠直後からの体の変化や周囲の理解を得られないことで辛い思いをすることがあります。また、妊娠するまでは想像していなかったマイナートラブルに苦しめられることも。出産を経験した人なら思わず「あるある」と思ってしまう妊娠〜出産までの苦労話を紹介していきます。
妊娠初期が辛いのに…妊婦なのに席を譲ってもらえない
一般的に「つわり」は妊娠初期のまだお腹が目立たない時に症状が重いものです。吐き気や気分の悪さに苦しむ中、満員電車に乗って通勤するのは本当に辛いのですが、妊婦と気づいてもらえなかったり、「お腹が小さいから大丈夫でしょ」と誤解から席を譲ってもらえないことがあります。
最近は「マタニティマーク」の認知も広がってはいますが、それを付けていても、気づいてもらえなかったり、見て見ぬ振りをされることも。それどころか、妊婦だと気づかれると、罵声を浴びせられたり、お腹を蹴られたりするかもしれないという恐怖からマタニティマークをつけられない、という人もいるのです。
実際に、コンテンツマーケティングを手掛ける株式会社エコンテが実施したインターネット調査によると、「マタニティマークを身につけていることで不快な思いや身の危険を感じたことがあるか」という質問に対して、「ある」と答えた人は9.7%いたといいます※。小さな命を守る妊婦がそんな思いをするなんてとても悲しいですよね。
※「『マタニティマークは危険』は本当?マタニティマークに関する意識調査」より。妊娠中、または3歳未満の子供がいる母親400人対象(回答数:227)
女の敵は女? 職場での理解が得られない
妊娠中に働く職場でも大変な思いをすることがあります。妊娠・出産経験がない男性に理解がないのは仕方がないと諦めるしかありませんが、同じ女性でなおかつ、妊娠・出産を経験しているのにもかかわらず、「自分の時はそんなに辛くなかったから大げさなんじゃない? 特別扱いするのはずるい!」と妊婦に対して厳しく当たる女性も。
「辛いけど、あの人に迷惑をかけると後でどんなことになるかわからない」と、体調が悪くても休まず無理をしてしまうこともあるでしょう。しかし妊娠の経過は人によって大きく異なり、無理することで切迫早産・流産の可能性もあり大変危険です。
このように経験者から言われてしまうと大きな精神的ストレスになりますが、大切な命を守れるのは妊婦さん本人だけです。体調が悪くてどうしょうもない時は医師に診断書を書いてもらうなどして、しっかり休む環境を作っても良いのではないでしょうか。もちろん、体調が戻ってからはフォローしてくれた方に対する感謝や恩返しは忘れずに。