株式市場の振り返り-日経平均株価は急反発、前日の大幅下落分をほぼ取り返す

2019年7月19日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,466円(+420円、+2.0%) 4日ぶり大幅反発
  • TOPIX 1,563.9(+29.6、+1.9%) 5日ぶり大幅反発
  • 東証マザーズ株価指数 896.0(+14.2、+1.6%) 3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:2,007、値下がり銘柄数:102、変わらず:41
  • 値上がり業種数:33、値下がり業種数:0
  • 年初来高値更新銘柄数:22、年初来安値更新銘柄数:49

東証1部の出来高は11億985万株、売買代金は1兆9,289億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。特段のニュースがない中、来週後半から本格化する決算発表を控え、模様眺めムードが強まりました。前日は12日ぶりに2兆円を回復した売買代金も、盛り上がりに欠ける商いを受けて再び2兆円割れとなっています。

そのような中、日経平均株価は買い戻しの動きが強まり、前日の大幅下落分(▲422円安)をほぼ全て帳消しにしました。寄り付きからほぼ一本調子で上げ幅を拡大し、大引け直前には一時+428円高まで上昇する場面が見られました。

最後はやや伸び悩みましたが、“前日の大幅安は一体何だったのか?”と思わざるを得ないような急反発で4日ぶりの上昇となっています。ただ、終値では依然として21,500円を下回っています。

なお、TOPIXも同じような値動きで大幅上昇となり、こちらは5日ぶりの反発となりました。東証1部の値下がり銘柄はわずか102という全面高に近い状況だったようです。

東証マザーズ株価指数は3日ぶり反発、売買代金は3日連続で1,000億円を下回る

東証マザーズの出来高は4,194万株、売買代金759億円となり、いずれも前日より減少しました。個人投資家の物色意欲が大きくトーンダウンし、売買代金は3日連続で1,000億円を大きく割り込む薄商いとなりました。出来高も4,000万株割れが目前です。

ただ、株価指数は3日ぶりの反発となりました。終値は900ポイントに一歩届きませんでしたが、今後の展開は引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

東京エレクトロンなど半導体関連株が上昇、トヨタ自動車が久々に年初来高値更新

個別銘柄では、主力株は軒並み大幅高となりましたが、とりわけ、半導体関連銘柄の上昇が目立ちました。東京エレクトロン(8035)、信越化学工業(4063)、SUMCO(3436)などが大幅高となり、アドバンテスト(6857)は一時+8%高に迫る急騰となりました。

さらに、パナソニック(6752)、三菱電機(6503)、日立製作所(6501)などのハイテク株も値を上げ、前日に大幅安となったオリンパス(7733)は急反発で引けています。

また、医薬品株も概ね堅調に推移し、第一三共(4568)が年初来高値を更新し、エーザイ(4523)と大日本住友製薬(4506)は取引時間中に年初来安値を更新した後で急速に買い戻され、終値は大幅高となりました。

その他では、自動車株が買い戻される中で、トヨタ自動車(7203)が久々に年初来高値更新となる大幅上昇となったことが目を引きました。

一方、数少ない下落銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が安く推移し、LIXILグループ(5938)も値を下げましたが、いずれも限定的な値動きだったようです。

新興市場(東証マザーズ)では、大幅な最終赤字となる観測報道が流れたメルカリ(4385)が、目先の悪材料出尽くし感から買い戻されて大幅上昇となりました。また、ジーエヌアイグループ(2160)も値を上げて年初来高値を更新しています。一方、ヘリオス(4593)が売られて年初来安値を更新したのが目を引きました。

葛西 裕一