では、デメリットとしてはどのようなことがあるのでしょうか。考えられるものを挙げてみました。

急なライフイベントの変更に対応しにくい

老後資金2,000万円問題などもあり、最近ではお金に対する意識が変わってきた人も多いようです。中には、生涯どのくらいのお金が必要か、そのためには毎年いくら貯金する必要があるのかなど具体的にシミュレーションをしている人もいるかもしれません。

そのシミュレーションをもとに、この時期のお金は十分だから扶養内で働けるなどと考えていると、貯金不足から、病気や事故、介護の前倒しなど急なライフイベントの変更に対応できないことがあります。

養われていることに引け目を感じてしまう

それまでは夫と対等に収入を得てきた人が扶養に入ると、「養われている」ことに引け目を感じてしまうことがあるようです。それまでのように自由にお金を使えないもどかしさに悩む人も多いよう。

仕事に対するモチベーションが保てない

扶養に入ることを考えると、どうしても時間的・業務量的に限界がある仕事を選ばざるを得ないことが多いもの。物足りなさを感じてしまう人もいるでしょう。

中には今はパートだけど、育児や介護が落ち着いたら正社員に戻りたいと考えている人もいるでしょう。しかし、一度非正規になってしまうと、なかなか正社員に戻れない状況に陥ってしまう人も多いのです。

まとめ

扶養に入ることについて紹介してきましたが、それをメリットと感じるか、デメリットと感じるかは人それぞれ。お金に余裕がなくても、家族と過ごす時間を大切にしたいという人もいれば、お金の余裕があるからこそ心にも余裕がうまれると考える人もいるでしょう。また、同じ人でも、子どもが小さいときとある程度大きくなってからでは、感じ方も変わります。

「今、何を大切にしたいのか。長期的な視野で考えたときに、扶養内で働くという選択肢をとっても経済的・心理面で余裕があるのか」を家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

華山 あずさ