また貧困女性の一種の”セーフティネット”として、体を売る仕事が当たり前のように機能していることも疑問に思わなくてはいけないでしょう。体を売る仕事はそもそも日本では非合法であり、心身ともにさまざまなリスクがつきまとうものです。
仕事をしていないのは自分のせい。仕事は見つけられるけれども、普通に生活していけるレベルに達しない。それは若者だけでなく、出産や子育てを経て再就職しようとする女性や現在ひきこもりの増加が取り沙汰されるロスジェネ世代も抱えている感覚ではないでしょうか。
雇用は拡大しているものの、“最低限の生活をしていけるレベル”の収入がない人が増えているのが現在の貧困の最たる問題。普通に仕事をして当たり前の生活ができる世の中にするには、貧困を“自己責任”と単純に片付けないことから始める必要があるのではないかと、筆者自身の経験からは思います。
秋山 悠紀