住民税非課税世帯を対象にした給付金や各種減免措置は自治体が独自で行うものを含め数多くあります。
自分が対象になるかどうかで、家計に数万円以上の差が出るケースも少なくありません。
ただし、住民税非課税世帯に該当する年収のボーダーラインは、世帯構成や自治体によって違います。さらに2026年度からは給与所得控除や扶養の所得要件も改正されており、「自分が該当するのか」を正確に把握している人はそれほど多くありません。
そこで本記事では、住民税非課税世帯になる年収・年金のボーダーラインと、対象者が受けられる代表的な給付金・減免措置6つを整理して解説します。2026年度の最新基準に沿って紹介するので、参考にしてみてください。
1. この記事でわかる3つのポイント
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住民税非課税世帯になる3つの条件 -
住民税が非課税になる年収・年金額の目安 -
使える給付金・減免6選と自治体独自の支援・最新動向
2. 住民税非課税世帯になる3つの条件と2026年度の改正ポイント
住民税非課税世帯とは、前年の所得が一定水準を下回り、住民税が課されない世帯のことです。住民税には年額一定の「均等割」と所得に応じた「所得割」の2種類があり、一般的に「非課税世帯」と呼ばれるのは、均等割と所得割のどちらもかからない世帯を指します。
具体的には、次の3つのいずれかに該当すると均等割と所得割のどちらも非課税となります(東京都練馬区の例)。
2.1 住民税非課税世帯となる条件(練馬区)
- 生活保護法の規定による生活扶助を受けている人
- 障害者・未成年者・寡婦・ひとり親で、前年の合計所得金額が135万円以下の人
- 前年中の合計所得金額が基準額以下の人(下記の計算式で判定)
【合計所得金額の基準】
- 同一生計配偶者・扶養親族がいない場合:45万円以下
- 同一生計配偶者・扶養親族がいる場合:35万円×(同一生計配偶者+扶養親族数+1)+10万円+21万円以下
また、2026年度住民税からは、2025年の税制改正に伴う見直しが適用されています。具体的には、給与所得控除の最低保障額が55万円から65万円に引き上げられ、配偶者や扶養親族の所得要件も10万円引き上げられました。
これにより、配偶者や扶養親族の給与収入が123万円以下(改正前は103万円以下)であれば同一生計配偶者・扶養親族として判定されます。
なお、非課税判定の基準は自治体によって異なります。最終的な金額はお住まいの市区町村の公式情報を確認してください。
3. 年収・年金いくらが「非課税ライン」?世帯別の具体的な目安
住民税非課税になる年収のボーダーラインは、給与収入のみの世帯と年金収入のある世帯で変わります。ここでは練馬区の基準をもとに、世帯別の目安を確認します。
3.1 給与収入のみの場合(均等割・所得割どちらも非課税)
- 単身:110万円以下
- 扶養1人(配偶者のみなど):166万円以下
- 扶養2人(配偶者と子など):205万9999円以下
3.2 年金収入のある65歳以上の場合(目安)
- 高齢者単身:155万円以下
- 高齢者夫婦:211万円以下
※65歳以上の目安は、練馬区の非課税基準に公的年金等控除(65歳以上は最低110万円)←(を当てはめて試算した金額です。
65歳以上のボーダーラインが単身155万円・夫婦211万円とやや高めになるのは、公的年金等控除(65歳以上は最低110万円)が適用されるためです。現役世代より所得圧縮の余地が大きく、非課税世帯に該当しやすい構造となっています。
ただし、これらの数字はあくまで練馬区の基準です。自治体が「級地」という区分で3段階に分かれており、地方部ほど基準額が低くなる傾向があります。
4. 住民税非課税世帯が受けられる給付金+減免措置6つ
住民税非課税世帯に該当すると、次の6つの制度による負担軽減や給付を受けられる可能性があります。
4.1 ① 国民健康保険料・介護保険料の減免
前年所得に応じて、国民健康保険料の均等割・平等割が最大7割軽減されます。介護保険料も所得区分に応じた軽減措置があります。
4.2 ② 国民年金保険料の免除・納付猶予
申請により保険料の全額・4分の3・半額・4分の1のいずれかが免除され、将来の年金受給権は確保されます。全額免除の所得基準は「(扶養親族数+1)×35万円+32万円」以下で、住民税非課税世帯はおおむね全額免除に該当します。
4.3 ③ 0〜2歳児の保育料の無償化
住民税非課税世帯の0〜2歳児は保育所・認定こども園などの利用料が無料になります。3〜5歳児は世帯の所得を問わず無償化の対象です。
4.4 ④ 高等教育の修学支援新制度
大学・短大・高専・専門学校に通う学生のいる非課税世帯に対して、授業料等の減免と給付型奨学金が支給されます。住民税非課税世帯は「第Ⅰ区分」として満額支援を受けられます。
4.5 ⑤ 介護サービス利用料の負担軽減
高額介護サービス費の自己負担上限額については、年金収入82万6500円以下の人は個人で月1万5000円まで抑えられます。施設利用時の食費・居住費も軽減対象です。
4.6 ⑥ 臨時給付金
直近では、物価高対策として現金給付が行われました。
臨時で支給される給付金は、非課税世帯に限定されたものが中心ですが、全国民を対象とするケースや子育て世帯を対象とするものなど、給付の目的により異なります。
なお、給付金は自治体からの通知書を返送するだけで受け取れるケースが多いものの、自己申告が必要な場合もあります。

