2. 定額VS定率の比較検討
ここまで、1000万円の出口戦略として「定額法」と「定率法」の取り崩しをシミュレーションしました。次に、それぞれの強みと弱みを整理し、どのように使い分けるべきかを考えてみましょう。
2.1 収入の安定性(定額法のメリット)
定額法の最大のメリットは「毎月10万円」というように、受け取れる金額が常に一定である点です。 実際の相場はシミュレーションのように毎月一定の利回りで増え続けるわけではなく、大きく下落する月もあります。定率法の場合、相場が悪い時には引き出し額が一気に減ってしまうリスクがあり、生活費の計算が立てづらくなります。したがって、食費や光熱費など「毎月必ず必要な固定費」をまかなう目的であれば、収入が安定する定額法が適していると言えます。
2.2 資産寿命の長さ(定率法のメリット)
資産をできるだけ長持ちさせたい場合は、定率法が圧倒的に有利です。定額法は相場が下落している時でも一定額を引き出してしまうため、資産寿命を急激に縮める恐れがあります。
一方、定率法は「残高に応じた金額」しか引き出さないため、計算上、資産が完全にゼロになることはありません。 旅行や趣味など「月によって金額が変動しても構わないゆとり資金」として活用するなら、資産寿命を飛躍的に延ばせる定率法がおすすめです。
ただし、資産が最終的にゼロになることがないため、一定のタイミングで定額法に切り替える、または一括で取り崩すなどの検討が必要になります。