ひきこもりの男性が関係する事件が相次いだことで、「大人のひきこもり」に注目が集まっています。ひきこもりというと、結婚をしていない人が親と同居しているイメージが強いですが、実際には既婚男性のひきこもりも多いのです。

そこで今回はそんな「ひきこもり夫」の実態と、ひきこもりになりやすい性格や環境についてお話します。

意外と多い「ひきこもり夫」の実態とは?

つい数年前までは、ひきこもりイコール学生などの若い人に多いものと考えられていました。

しかし内閣府によって公表された『生活状況に関する調査 (平成30年度)』によると、ひきこもっている人の多くが40代以上の中高年という結果が出ています。また同居している家族構成では、1番多い「母」に続いて、「配偶者」が2番目に多いのです。

同調査の推計では、40~64歳人口(総務省『人口推計2018年』によると4235万人)中、広義のひきこもりは61万3000人とされています。

(「広義のひきこもり群」とは、「自室からほとんど出ない」「自室からは出るが、家からは出ない」「近所のコンビニなどには出かける」「趣味の用事のときだけ外出する」に当てはまる人で、その状態が6カ月以上続いている人のことを指す。しかし病気である場合や、妊娠、育児、介護、専業主婦・主夫などで6カ月以内に家族以外の人と会話した人を除外。また在宅ワーカーや自営業なども除く。しかし今回調査から「専業主婦・主夫」「家事手伝い」「家事をする、育児をする」人であっても、家族以外との接触が少ない人は含めた。該当者は47人中11人)

この調査結果から既婚の中高年層のひきこもりが多いという実態が見えてきます。また、この調査ではひきこもりと考えられる人の7割以上が男性なので、ひきこもり夫が多く存在するということが推測されるのです。

実際に夫がひきこもりになってしまったという相談が、カウンセラーや研究施設に寄せられる頻度も増えてきているのだそう。

「ひきこもり夫」になりやすい性格とは?