4. 老後資金を着実に貯めるには?元銀行員が知る!貯蓄ができない人の特徴2選
では、着実に貯蓄を増やせる人と、なかなか貯まらない人との間には、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、筆者が銀行員としての経験で見た貯蓄できない人の行動と、そのポイントを紹介していきます。
4.1 貯蓄ができない人の特徴【その1】家計を把握していない
毎月の支出を正確に把握していないと、何にいくら使っているのかもわからず、貯蓄に回す余裕をつくることは難しくなります。「なんとなく残ったら貯める」という感覚に頼っていると、気づけば赤字になっていたというケースも少なくありません。
家計管理の第一歩は見える化です。レシートをスキャンするだけで管理できるスマホアプリなどを活用してみましょう。
毎月の収支を振り返るだけでも無駄な出費に気づきやすくなります。出費を見直せば、同じ収入でも貯蓄に回せるようになるかもしれません。
4.2 貯蓄ができない人の特徴【その2】固定費を放置している
支出の見直しというと、意外と固定費ではなく「食費や交際費を削る」と考えてしまう人も多いです。しかしそれでは我慢ばかりで続きません。
携帯電話代、保険料、サブスクリプションなどの固定費は、一度契約してしまうとそのまま支払い続けてしまいがちです。
しかし、実際にはこの「固定費の見直し」こそが一番効果的な節約方法です。毎月数千円の見直しでも、1年で数万円、10年で数十万円の差につながります。
ここを放置していると、どれだけ意識しても貯蓄は思うように進みません。
普段の収支を振り返る時間を持つことから始めてみてはいかがでしょうか。
5. 賃上げは進んでいるのか?「2月の毎月勤労統計調査」から読み解く
本記事の最後に、今回の背景にある厚生労働省の「2月の毎月勤労統計調査」の結果を振り返っておきましょう。賃上げの波と政府の物価高対策の効果が数字に表れている一方で、先行きへの懸念も残る結果となっています。
- 実質賃金: 前年同月比 1.9%増(2カ月連続プラス)
- 現金給与総額(名目賃金): 29万8,341円(3.3%増)
- 所定内給与(基本給): 26万9,154円(33年8カ月ぶりの高い伸び)
- 物価の動向: エネルギー価格が9.1%低下(政府の電気・ガス代補助等が影響)
- 今後の懸念: 中東情勢に伴う原油高騰により、実質プラス維持は見通せず
現役世代の賃金環境は改善傾向にあるものの、物価高の不安が続いています。先行きが不透明な時代だからこそ、大切な老後資金計画を今一度見直してみるのも良いかもしれません。
参考資料
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査 2026(令和8)年2月分結果速報等」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
- 金融経済教育推進機構「2025年家計の金融行動に関する世論調査」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
三石 由佳