4. まとめにかえて
今回は、厚生年金の受給額の実態と制度に関する誤解について解説しました。平均受給額は約15万円である一方、月30万円以上の受給者は0.12%とごく少数にとどまります。
また、年金制度はマクロ経済スライドなどにより調整されており、「破綻する」「保険料が上がり続ける」といった単純な見方では捉えきれない仕組みとなっています。さらに、公的年金は老後だけでなく、障害や遺族保障も含む社会保険制度である点も重要です。
こうした現実を踏まえ、自分の受給見込み額を把握し、老後の生活設計を具体的に考えることが大切です。まずはねんきん定期便などで現状を確認し、必要に応じて資産形成や支出の見直しにつなげていきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「令和6(2024)年財政検証関連資料①」
- 厚生労働省「令和6(2024)年財政検証関連資料②ー年金額の分布推計ー」
- 厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しー令和6(2024)年財政検証結果 ー」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「知っておきたい年金のはなし」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
村岸 理美