毎日の子育ては、幸せを感じる瞬間ももちろんありますが、それ以上に「しんどいなぁ」「大変だなぁ」と思ってしまうことが多いもの。どうしてもイライラしてしまったり、自分で自分を責めて落ち込んでしまったりすることがあります。

しかし、どれだけしんどくても、どれだけ落ち込んでいても周囲の人々に頼れない…というママがたくさんいます。それはなぜか?周囲の人々の「正論」が、ますますママを追い詰めてしまうからです。

■私は悪い母親なの?

思い通りに動けない、次から次へとやらなければいけないことがある…心も身体も疲れて、出口の見えないトンネルに迷い込んだような気持ちになってしまう子育て期間。

「こんなにイライラしてしまうのは私だけ?」「どうして子どもに優しくできないんだろう」と思って誰かに相談してみると、「そんな気持ちでいるなんて赤ちゃんが可哀想」「もっと大変な人もたくさんいるのに…それって甘えじゃないのかな?」

たまには子どもを誰かに預けてお酒を飲みに行きたい、オシャレをしてショッピングを楽しみたい、大人だけで旅行に行きたい…とこぼすと「私、子育て中にそんなこと考えたこともなかったよ。子どもがママの帰りを待ちわびて泣いているところを想像したら、ひとりで出かけたいなんて思ったりしないと思う」「子どもを放っておいて自分だけ遊びたいなんて…自己中心的で精神年齢が未熟すぎる」「そんなことを考えるより、親子で楽しめることを考える方がよっぽどみんなが幸せになれるんじゃない?」

ほんの少し自分の気持ちを正直に話しただけで、ここぞと言わんばかりに「正論」で責めてくる人の多いこと。逃げ場のない理論で責められて、「自分が悪いんだろうな」「私は母親失格なんだろうな…」とますます自己嫌悪に陥ってしまった…という経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。

確かにおっしゃることはごもっとも。反論の余地もありません。しかし、ふと思う。「正論」を振りかざす人たちの目的は?母親に目を醒まして欲しいから?ちゃんと責任感を持ってほしいから?自覚をうながすため?

どれもしっくりこないと思いませんか。それもそのはず、そこにママたちを救ってあげよう、という思いはみじんも見受けられないからです。

■「正論」はママたちの救いにはならない