新年度が始まり、年金を受給されている方にとって気になるのが「今年の年金支給額」ではないでしょうか。年金額は毎年度改定され、新しい金額での支給は6月からスタートします。
その詳細を知らせてくれるのが、日本年金機構から郵送される「年金振込通知書」です。しかし、「ハガキが届くまで正確な金額がわからない」「どこにしまったか忘れてしまった」という経験がある方も多いはず。
実は、お手元のスマートフォンとマイナンバーカードがあれば、「マイナポータル(ねんきんネット)」を通じて、紙のハガキを待たずにいつでも年金振込通知書を確認することができます。
本記事では、スマホを使って手軽に年金の支給額をチェックする手順と、デジタル化によるメリットをわかりやすく解説します。
1. そもそも「年金振込通知書」とは?なぜ確認が重要なのか
毎年6月上旬から中旬にかけて、年金受給者のもとへ圧着ハガキで届くのが「年金額改定通知書・年金振込通知書」です。ここには、大きく分けて以下の情報が記載されています。
- 1回あたり(2カ月分)の年金支払額
- 差し引かれる社会保険料(介護保険料、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料など)
- 差し引かれる税金(所得税および復興特別所得税、個人住民税)
- 実際に口座に振り込まれる金額(手取り額)
年金の「額面」が変わらなくても、天引きされる保険料や税金の額が見直されることで、実際に受け取れる「手取り額」が前年と変わることは珍しくありません。生活設計や日々の家計管理において、「口座にいくら振り込まれるのか」を正確に把握しておくことは重要です。
2. 紙のハガキを待つより便利!マイナポータルで確認する3つのメリット
これまで郵送で受け取るのが当たり前だった通知書ですが、マイナポータルを通じて「ねんきんネット」を利用し、スマートフォンで確認することには、以下のようなメリットがあります。
2.1 メリット①郵送より早く確認できる場合がある
紙のハガキは地域や郵便事情によって到着が遅れることがありますが(令和8年の場合、6月4日より順次発送)、デジタル版ならデータが更新されたタイミングでいち早く手取り額を確認できます。
2.2 メリット②紛失の心配がなく、いつでも見返せる
「ハガキをうっかり捨ててしまった」「見たい時に手元にない」といったトラブルを防げます。家計簿をつける際や、外出先でもスマホを開けばすぐに確認可能です。
2.3 メリット③過去のデータも一元管理できる
過去に届いた通知書の内容も蓄積されているため、前年との金額の比較や推移などが画面上で簡単に行えます。
3. スマホで完結!マイナポータルから「年金振込通知書」を見る手順
それでは、実際にスマートフォンを使って確認する手順を見ていきましょう。準備するものは「スマートフォン」と「マイナンバーカード(および数字4桁の暗証番号)」の2つです。
3.1 【手順1】マイナポータルにログインする
お手持ちのスマートフォンに「マイナポータルアプリ」をダウンロードして開きます。
マイナポータルアプリを開き、数字4桁のパスワードを入力してマイナンバーカードを読み取り、ログインします。
3.2 【手順2】「ねんきんネット」へアクセス
マイナポータルのトップ画面から、「おかね」 > 「年金」 を選ぶか、情報欄にある 「年金記録・見込額を見る(ねんきんネット)」 をタップします。
※初めて「ねんきんネット」を利用する場合は、利用規約の確認画面が出ます。「連携に同意する」にチェックを入れ、画面の案内に従ってメールアドレス等を登録し、連携手続きを完了させてください。
3.3 【手順3】電子版の「年金振込通知書」を確認する
ねんきんネットの画面に切り替わったら、メニューの中から 「通知書を確認する」 を選択します。通知書の一覧から 「年金の支払いに関する通知書」 を選んでください。ここで最新の年金振込通知書の内容を確認することができます。
見やすいPDF形式でダウンロードし、スマホ内に保存しておくことも可能です。
自分の年金は多い?少ない?シニア世代の平均受給額
電子版の通知書でご自身の年金額を確認した際、「他の人はどれくらい年金をもらっているのだろう?」と気になる方も多いのではないでしょうか。そこで参考に、現在のシニア世代の平均受給額を見てみましょう。
4. 【国民年金・厚生年金】みんなの平均受給額はいくらぐらい?
厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和6年度末(2025年3月末)現在の平均年金月額は以下の通りです。
※厚生年金の被保険者は第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介します。また、厚生年金の月額には国民年金(老齢基礎年金)部分が含まれています。
4.1 国民年金・厚生年金「平均月額や個人差を見る」
4.2 国民年金(老齢基礎年金):平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:5万9310円
- 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
- 〈女性〉平均年金月額:5万7582円
4.3 厚生年金(国民年金部分を含む):平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:15万289円
- 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
- 〈女性〉平均年金月額:11万1413円
国民年金のみを受給する場合は男性が6万円台、女性が5万円台、厚生年金(国民年金部分を含む)では男性が16万円台、女性が11万円台が平均です。
5. おわりに:デジタルを活用して安心のシニアライフを
「年金振込通知書」をスマートフォンで確認する手順について解説しました。
「スマホの操作や連携は難しそう…」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、一度設定を済ませてしまえば、次からはカードを読み取るだけで簡単にアクセスできるようになります。
物価高など家計への影響が気になる昨今、ご自身の年金の手取り額をいち早く、そして正確に把握することは、安心した生活を送るための第一歩です。
これを機に、スマートフォンで手軽に年金支給額をチェックしてみてはいかがでしょうか。


