10日、ソフトバンクグループ(9984)の個人向けハイブリッド債が4.97%で条件決定しました。

発行額は4180億円です。

申込期間は2026年4月13日(月)〜4月21日(火)、取扱証券会社は大和証券、みずほ証券、SBI証券、東海東京証券、岡三証券、水戸証券、岩井コスモ証券の7社。

今回の新発債の正式名称は「第8回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)」です。

一般的な普通社債よりも高い利回りが期待できる反面、あらかじめ知っておくべき特有の「注意点」が3つあります。

  • 普通社債に比べて返済順位が低い(劣後特約)

万が一、同社(以下、発行体)が経営破綻などを起こした場合、通常の社債や借入金への返済が優先され、この債券への返済は後回し(劣後)になります。投資元本が戻ってこないリスクが通常の社債より高い分、金利が上乗せされています。

  • 利息の支払いが「停止(先送り)」される可能性がある(利払繰延条項)

発行体の財務状況などによっては、発行体の任意の判断で利息の支払いがストップ(繰り延べ)される可能性があります。毎期決まった利金収入を確実にあてにしている方は注意が必要です。

この「停止」は、基本的には支払時期が「繰り延べ(後回し)」になる仕組みであり、後回しにされた期間分も追加で利息が計算されます。ただし、目論見書には「未払金額の全部の支払を受けることができない可能性」についても明記されており、発行体の業績等によっては、最悪の場合、繰り延べられた利息の一部または全部が最終的に支払われない(消滅する)リスクも潜んでいる点には十分な注意が必要です。

  • 最長35年間資金が拘束される可能性がある(実質的には5年想定)

最終的な満期は35年後となる2061年です。ただし、5年後の2031年に発行体の裁量で早期償還(元本返済)できる特約が付いています。5年後に償還しないと金利が上がる仕組みがあるため、実質的には「5年債」として扱われるのが一般的ですが、最悪の場合は長期間換金しづらくなるリスクも考慮しておく必要があります。

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新発債の発行要項

出所:各種資料より筆者作成

参考資料

高原 祥子