あおぞら銀行、通期純利益は前期比16.1%减 金融法人顧客向け商品の利益減少などが影響

2019年5月16日に行われた、株式会社あおぞら銀行2019年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社あおぞら銀行 取締役専務執行役員/CFO 関澤行雄 氏

Ⅱ.損益:概要

関澤行雄氏:投資家・アナリストのみなさまには、日頃より大変お世話になっています。2019年3月期通期決算のご説明を申し上げます。

損益の概要をご覧ください。まず今期のトップラインである連結粗利益は前期比で36億円減少の838億円でした。経費は前期比で25億円増加いたしまして494億円で、実質業務純益は前期比で62億円減少の344億円となりました。

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与信関連費用は10億円、株式等関係損益は132億円の利益で、法人税等の137億円の費用と合わせて、ボトムラインである親会社株主純利益は前期比で69億円減の361億円となりました。

Ⅱ.損益:連結粗利益 -資金利益-

以下、個別の項目についてご説明いたします。

資金利益は、前期比で12億円増加いたしまして502億円となりました。運用サイドにおいては、貸出の平均残高が増加したことに加えまして、米ドル市場金利の上昇を受けた貸出金利回りの上昇により、貸出金利息が前期比で110億円増加いたしました。

有価証券利息配当金も、ETFの分配金等が寄与し、前期比で69億円増加したこと等によりまして、資金運用収益は前期比で182億円の増加となりました。

調達サイドにおいては、米ドル市場金利上昇の影響によりまして、資金調達費用は前期比で170億円の増加となり、ネットで資金利益が(前期より)12億円増加いたしました。

利回りにつきましては、資金運用利回り、資金調達利回りともに米ドル市場金利の上昇等を受けて上昇していますが、ネットの資金粗利ざやは(スライドの)表の一番下にあるとおり、前期比で5ベーシスポイントほど低下いたしまして、1.25パーセントとなっています。

Ⅱ.損益:連結粗利益 -役務取引等利益・特定取引利益-

役務取引等利益については、個人のお客さまへの投資性商品の販売が前期を下回りましたが、貸出関連手数料が順調に推移しまして、全体では前期比で15億円増加の129億円となりました。

特定取引利益に計上される仕組債の販売に係る利益を含めた、個人のお客さまへの投資性商品販売利益については、保険の販売は期中堅調に推移した一方で、不透明な市場環境のもと、投資信託および仕組債の販売が前期を下回ったことにより、前期比で29億円減少の56億円となっています。

特定取引利益については、引き続き日本円の市場金利が低位で安定的に推移する環境のなか、お客さまの運用の様子見姿勢が強まり、金融法人のお客さま向けデリバティブ関連商品の販売に係る利益が減少いたしました。

また、個人のお客さま向けの仕組債の販売に係る利益が減少したことに加えて、第3四半期のグローバルな金融市場の乱高下の影響を受けたトレーディング業務が振るわなかったこと等から、前期比で87億円減の83億円という実績になっています。

Ⅱ.損益:連結粗利益 -その他業務利益-

国債等債券損益は、今期はREITの売却益計上等により、前期比で42億円増加して49億円の利益でした。国債等債券損益を除く、その他業務利益は、前期比で19億円減の73億円の利益となっています。

このうち、組合出資損益は97億円の利益で、全体としては堅調な水準を維持しています。しかしながら、前期は大型の不動産・バイアウト関連の売却益があった反動があり、前期比では12億円の減少となっています。以上により、連結粗利益は838億円という実績です。

Ⅱ.損益:経費

経費は、注力分野における要員増強、あるいはインターネット銀行事業の開始に伴う経費の増加等によりまして、前期比で25億円増の494億円となりました。

引き続きコストコントロールには注意しており、期初の計画段階では年間の経費予算を520億円程度としていましたが、これを大きく下回る実績での着地となっています。また、OHRは59パーセントとなっています。

以上の結果、実質業務純益は344億円という実績です。

Ⅱ.損益:与信関連費用

与信関連費用についてです。今期は貸倒実績率の低下を反映した一般貸倒引当金の戻入については、おおむね期初の想定どおりでした。

一方で、とくに第4四半期に新規の貸出案件の実行が積み上がったことに伴う一般貸倒引当金の積み増しの負担も大きくなりました。また、主に国内の貸出先に対する個別貸倒引当金の計上等があり、通期の与信関連費用は10億円となっています。

従来からの保守的な引当方針を継続していまして、今期末の貸出金全体に対する貸倒引当金の比率は1.61パーセントと高い水準を維持しています。

また、株式等関係損益は132億円の利益で、法人税等は137億円の費用となりました。以上の結果、冒頭の概況でご説明いたしましたとおり、今期の親会社株主純利益は361億円となり、前期比で69億円、16.1パーセントの減益という結果です。

Ⅲ.バランスシート:概要

バランスシートについてご説明いたします。このページは全体の概要になります。

Ⅲ.バランスシート:調達

調達サイドにおいては、預金・譲渡性預金と債権・社債を合計いたしましたコア調達の残高は、2018年3月末から2,861億円増加しまして、今期末残高は3兆5,146億円となっています。このうち個人のお客さまからの調達が占める割合は53パーセントで、ほぼ横ばいの水準で推移しています。

また、個人のお客さまからの調達に法人のお客さまからの長期預金等を加えた安定調達比率も70パーセント程度で安定的に推移しています。外貨調達についても、米ドル建ての外債の発行を含め、調達の多様化・長期化の取り組みを継続的に進めているところです。

Ⅲ.バランスシート:貸出-全体・国内業種別-

貸出金は、2018年3月末から1,686億円増加し、期末残高は2兆7,798億円となっています。国内向け貸出については、規律あるバランスシート運営を継続するなか、2018年3月末から490億円増加いたしました。

Ⅲ.バランスシート:貸出-海外向け-

海外向け貸出は、リスク管理体制の強化を図りつつ市場の動きを注意深くモニターしております。リスク・リターンの良好な北米向けコーポレートローンや不動産ノンリコースローンを中心に、選択的に積み上げを図っており、(2018年3月末から)1,195億円の増加となっています。

なお、為替レートの変動による影響を除いた米ドルベースの貸出残高は、(2018年3月末から)6億8,600万ドルの増加となっています。貸出金全体に対する海外向け貸出の比率は、39.3パーセントです。

Ⅲ.バランスシート:有価証券

有価証券は、外国債券等の増加や投資信託、ETFの増加によりまして、2018年3月末比で1,010億円増加して1兆2,408億円となっています。今期末の評価損益は2018年末以降かなり回復し、379億円の評価益です。

また、ご案内のとおり、株式の一部についてヘッジを行っております。ヘッジ手段の評価損益を含めたネットの評価損益は、こちらも2018年末から367億円改善し、この2019年3月末は143億円の評価益となっています。

引き続き、リスク管理を徹底しつつ市場の動きを注意深くモニターし、慎重に対応してまいります。

金融再生法開示債権は、2018年3月から86億円増加して156億円で、開示債権比率は0.29ポイント上昇の0.55パーセントとなっています。

Ⅳ.自己資本比率(速報値)

今期末の連結自己資本比率は、速報値ベースで10.27パーセントです。

また私どもは国内基準行ですが、参考として、国際基準に基づく普通株式等Tier1比率(CET1比率)を開示しています。こちらについては、概算ベースで9.2パーセントという水準です。

Ⅳ.配当の状況

今期の1株当たりの年間配当額についてです。ただ今ご説明いたしました今期の業績を踏まえ、今期の1株当たり年間配当額は、期初の配当予想である184円から30円減の154円と決定いたしました。

私どもは四半期配当を実施しており、第1四半期から第3四半期まで累計で120円をお支払いしていますので、2019年3月末を基準日とする第4四半期の1株当たり配当金は34円となります。

Ⅳ.2019年度業績予想

最後に、2020年3月期の業績予想ならびに配当予想についてです。2020年3月期の業績予想は、連結粗利益が880億円、実質業務純益が350億円、親会社株主純利益は365億円という予想です。

トップラインの連結粗利益は前期比で41億円、5パーセントの増加という計画です。一方で、インターネット銀行事業プロジェクト等の成長戦略分野への先行投資による経費の増加も想定し、業務純益は前期比で微増と見込んでいます。

親会社株主純利益は、2020年3月期も一般貸倒引当金は戻入となることが見込まれ、一定の金額の株式等関係損益の計上等も勘案いたしまして、(スライドの表の)365億円という水準にしております。

今後の株主還元につきましては、配当性向50パーセント程度での配当による還元を基本と考えています。また、引き続き四半期ベースでの配当を実施してまいる方針です。

2020年3月期の配当予想は、連結親会社株主純利益の予想である365億円に対して配当性向50パーセントで算出し、1株当たり年間配当156円と、2019年3月期の配当実績に比べて2円増配の予想としています。

金融機関にとっては難しい業務環境が続いていますが、私どもは引き続きリスク・リターンの確保を重視したバランスシート運営と収益源の多様化や、効率性の高いビジネスモデルの構築および柔軟なポートフォリオマネジメントの推進への取り組みにより、業績目標の達成を目指してまいります。どうかみなさま、今後ともご支援賜りますようよろしくお願い申し上げます。

以上で決算の説明を終わります。

記事提供:ログミーファイナンス

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