2026年4月13日から19日は「科学技術週間」です。
「科学技術週間」は、科学技術について広く一般の方々が理解と関心を深め、日本の科学技術の振興を図ることを目的として昭和35年2月に制定されました。
毎年4月18日の「発明の日」を含む1週間(月曜日に始まり日曜日に終わる)は「科学技術週間」と定められています。
また、この期間にあわせて文部科学省が毎年発行する「一家に1枚」ポスターは、2005年の第1弾発行から20年以上の歴史を刻んできました。
そこで本記事では、記念すべき15枚目の「日本列島7億年」(2019年度)のポスターについて、その内容を詳しくご紹介します。
なお、このポスターは、辻󠄀森樹さん(東北大学)、磯﨑行雄さん(東京大学)などが制作に携わりました。
※諸先生方の肩書は当時のものになります、現在の肩書と異なる場合があります。
※投稿の画像は【写真】をご参照ください。
1. 【一家に1枚「日本列島7億年」】日本列島の謎に迫るポスターが登場
今回ご紹介するのは「日本列島7億年」ポスターです。
『一家に1枚』シリーズポスターの第15弾である「日本列島7億年」は、われわれが住む日本列島について説明するポスターです。
ポスターの見どころについて詳しく解説します。
1.1 「日本列島7億年」ポスターの見どころ①:日本列島はどうできたのかをわかりやすく解説
ポスターでは、「日本列島」について詳しく説明しています。
豊かな自然と美しい風土に恵まれた日本列島は、火山噴火・地震など自然災害の被害をこれまで受けてきました。
これは、日本列島周辺が、プレート沈み込み帯と呼ばれる地殻変動の活発な場であることと密接に関係しています。この地殻変動の歴史は地質に刻まれ、岩石や地層を理解することで日本列島の約7億年の成り立ちを知ることができます。
ポスターでは、日本列島に分布する岩石や地層についての研究から、約7億年間のダイナミックな変動の歴史を解説しています。
ポスターの中央には、表層に分布する岩石・地層・火山などの配列と区分を示した図を配置。日本列島の地質の複雑さと、周辺のプレート境界の位置が見られます。
海洋側の太平洋プレートとフィリピン海プレートが、大陸側のプレート(北米プレートとユーラシアプレート)の下に沈み込んでいることがわかります。
房総沖と富士山の下には3つのプレートが交差する場所があり、世界でも最も複雑な構造を持っています。
プレート沈み込みで発生したマグマからできた火成岩(安山岩や花こう岩など)、過去の付加体(海洋プレート層序を構成する堆積岩など)、沈み込み帯深部や地殻の中でできた変成岩、くさび状マントル岩(かんらん岩など)が変成した蛇紋岩など、多種多様な岩石や地層が日本列島の地殻を作っていることを理解できます。
1.2 「日本列島7億年」ポスターの見どころ②:日本列島をより詳しく知るために図を使って解説
日本列島は、約7億年前(後期原生代)に超大陸ロディニアが分裂した時に生まれたものです。
「日本」が誕生した4つの主要な出来事である、①超大陸ロディニア分裂:日本・太平洋同時誕生、②沈み込み開始:大陸地殻成長開始、③アジアの中へ参加:南中国・北中国衝突、そして④日本列島として独立:日本海の形成の時期をポスター上側の地質年表に示し、4コマのイラストとして描かれています。
また、太平洋が消滅するとされる約2億5000万年後までの間に、日本列島がどのように変わっていくと予想されるかについて、未来の2コマ(⑤地殻成長終了:豪州アジアへ衝突と⑥北米衝突・大山脈化:太平洋の消滅)も記載。
ポスター下端には46億年の地球史年表を示し、その中で地球史の主要な出来事と地球の外観の変化、さらに日本列島の位置が描かれています。
日本列島の7億年+未来の地質年代表の背景には、日本国内の美しい地質や岩石・鉱物・化石などの写真を配置。
ポスターでは、長い歴史の中で起きた地学現象の空間(大きさ)・時間の理解のため、数値が桁で変わる対数目盛りの座標のなかに、身近な事象と一緒に地学の諸現象を示し、過去の日本でもさまざまなスケールの出来事が起きたことを解説しています。
