2024年1月から新しいNISAがはじまりましたが、NISA口座数は2800万を突破し、多くの方が資産形成に利用するようになりました。

新年度を迎えた今、資産運用を始めたいけれど実行に移せていないという方は少なくありません。今月は年金支給日もあり、将来の生活設計を考える良い機会です。

今回は、年収別の投資割合や、月々の積立額の違いで15年後の資産がどう変わるのかを徹底解説。無理のない「投資の始め方」を一緒に考えていきましょう。

1. 【NISA】年収1200万円以上「金融資産の半分が投資商品」年収が高いほど投資割合も高い?

では、実際にどのような層が投資を行っているのでしょうか。J-FLEC(金融経済教育推進)「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」2人以上世帯・種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)を見ると、年間収入が高い世帯ほど金融資産の保有額が多く、かつ「株式」や「投資信託」などの投資商品に資金を振り向けている傾向が顕著です。

※金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。

2人以上世帯・種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)2/6

出所:J-FLEC(金融経済教育推進)「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」

例えば、年収300万円未満の世帯では金融資産保有額が858万円であるのに対し、年収1200万円以上の世帯では5635万円に上ります。注目すべきは資産の構成比です。年収1200万円以上の世帯では、金融資産の50%を債券・株式・投信が占めています。

一方、年収300万円〜500万円未満の世帯ではその割合は31.9%に留まっており、収入状況によって投資に回せる余力に差が出るのは事実ですが、大切なのは「自分に見合った比率」を見極めることです。

2. 【NISA】投資金額別3つのシミュレーション公開!「入金力で資産はどれくらい変わる?」

入金力の差は、長期間の運用で具体的にどれほどの差になるのでしょうか。想定利回り年3%、期間15年という同一条件で、毎月の積立額による違いを金融庁「つみたてシミュレーター」で試算しました。

2.1 ① 月1万円(コツコツ派)

①月1万円をつみたて投資3/6

①月1万円をつみたて投資

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

  • 15年後の資産額:約226万円
  • 元本180万円に対し、運用収益は約46万円

少額でも、銀行預金に据え置くことに比べ、資産を大きく成長させられる可能性があります。

2.2 ② 月5万円(バランス派)

②月5万円のつみたて投資4/6

②月5万円のつみたて投資

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

  • 15年後の資産額:約1131万円
  • 元本900万円に対し、運用収益は約231万円

1000万円の大台が見えてきます。教育資金や住宅ローンの繰り上げ返済など、ライフイベントの大きな助けになる金額といえるでしょう。

2.3 ③ 月10万円(フル活用派)

月10万円のつみたて投資5/6

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

  • 15年後の資産額:約2262万円
  • 元本1800万円に対し、運用収益は約462万円

老後2000万円問題への備えとしてひとつの目安といえます。さらに、この1800万円の元本を積立終了後もさらに15年間「継続保有」し続けた場合、資産は約3525万円(元本の約2.0倍)まで膨らむ試算結果が金融庁「NISA活用事例」に記載されています。

年間投資枠を有効活用パターン6/6

年間投資枠を有効活用パターン

出所:金融庁「NISAの活用事例」

毎月の積立額によって15年後の資産額には大きな開きが出るものの、いずれのケースでも「複利」の恩恵は大きく、自身の入金力に見合った無理のない金額で1日も早くNISAでの運用をスタートさせることが、将来の資産を最大化させるための最適解といえるでしょう。

※ご注意

上記の数値は一定の利回りを仮定したシミュレーションであり、将来の運用成果を約束するものではありません。実際の投資には価格変動リスクがあり、元本を割り込む可能性があることを十分に理解した上で、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

3. 【NISA】入金力よりも「早めにはじめる」が重要。

今回はNISAの「入金力」に焦点を当て、年収別の投資傾向と将来の資産差について解説しました。収入によって投資に回せる金額に差が出るのは事実ですが、資産形成において「早めに始めること」以上の強力な武器はありません。月5万、10万といった大きな金額でなくても、複利の力を使えば15年後には目に見える成果となって現れます。まずは家計管理を整え、余剰資金をNISAに振り向ける準備を整えてみてください。未来の自分のために、今日からできる少額投資をスタートさせてみてはいかがでしょうか。

参考資料