①資産を増やすことは期待できない

基本的に金利は0.01%前後が多いです。そのため、100万円を預けても100円しか増えない計算になります。

超低金利時代なので、金利で増やすことは期待しない方が良いでしょう。これは財形貯蓄に限らず、貯蓄全体に共通している特徴です。金利には期待できません。

②解約が面倒・解約のタイミングによっては元本割れする

基本的には投資のように大きく元本割れすることはありませんが、解約のタイミングがズレると手数料や送金料で1,000〜2,000円ほどかかる場合があります。

結果的に少しだけ元本割れする可能性があります。

全体として損失は少ないですが、大きく得をすることもありません。

財形貯蓄は、投資というよりも定期預金に近いイメージです。

以前に比べて財形貯蓄をする人の割合もかなり減っているため、制度を利用するかどうかはご自分の判断で決めましょう。

財形貯蓄制度の3種類

財形貯蓄には3種類あり、それぞれ特徴が異なります。

一般財形貯蓄

使用目的は自由。何歳でも入ることができます。税的な優遇制度はなく、約20%の課税がつきます。

制度を利用し始めて1年後から自由に引き出すことが可能です。

最も一般的な財形貯蓄の制度と言えるでしょう。

財形住宅貯蓄

家の購入や建設、リフォーム、増築代などに使うものです。対象者は55歳未満の人に限定されています。

年金貯蓄と合わせて元本550万円までは非課税です。ただし住宅以外に使うと課税されます。住宅ローンを組む際に通常よりお得になるというメリットがあります。

財形年金貯蓄

老後の資金作りのみを目的としています。こちらの対象者も55歳未満です。住宅と合わせて元本550万円までは非課税です。ただし老後資金以外に使う場合は課税されます。

60歳になると資金を受け取ることができます。 積立終了から5年間空けての受け取りも可能です。

純粋に資産を増やしたいなら投資も視野に入れよう

財形貯蓄や定期預金は「資産を増やす」という点では理想的とは言えません。資産を増やしたい場合は純粋な投資をした方が増える可能性が高いです。

財形貯蓄の特徴は、融資の優遇以外は「制限のついた貯蓄」みたいなものです。

余剰資金があり、資産を増やしたい方は投資をすることがおすすめです。

最近ではNISAやiDeCoなどの初心者向けの投資も増えているので、気軽に始めやすくなりました。

まとめ

財形貯蓄は昔からある企業の福利厚生の一環です。デメリットは少ないですが、特筆するほどの大きなメリットもありません。

定期預金代わりや住宅ローンの融資に利用しながら活用しましょう。

参考:『財形貯蓄制度の導入・利用状況』厚生労働省

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