1. 老後の不安はどこにあるのか お金と暮らしの現実

以下は全国の18歳から79歳を対象とした調査です。75歳を超える、超えないに関わらず多くが老後の家計に不安を抱えていることがわかります。

生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」(2025年度)によると、自身の老後生活に「不安感がある」と回答した人は83.2%にのぼり、8割を超える人が何らかの不安を感じている結果となっています。

内訳を見ると、「非常に不安」16.7%、「不安を感じる」30.9%、「少し不安」35.5%と、不安の度合いは異なるものの幅広く分布しています。

不安の具体的な内容では、「公的年金だけでは不十分」が79.8%と最も多く、「日常生活に支障が出る」(58.6%)、「自助努力による準備が不足する」(37.6%)、「退職金や企業年金だけでは足りない」(29.9%)と続きます。収入面への懸念が中心となりつつも、将来の生活全体に対する不安が広がっている様子がうかがえます。

その背景には、生活費に加えて医療費や介護費といった将来的な支出の増加があります。

平均寿命が延びる一方で健康寿命の伸びは限定的であり、年齢とともに通院や介護の必要性が高まる傾向にあります。さらに物価上昇も重なり、家計への負担は見えにくい形で増していきます。

こうした将来の見通しにくい支出が重なることで、老後資金に対する不安はより強く意識されるようになっているといえるでしょう。