6. 65歳以上の無職単身世帯における家計の収支状況

続いて、単身世帯の家計収支も同様に見ていきましょう。

6.1 収入の内訳:65歳以上の無職単身世帯

  • 実収入:13万1456円
  • うち社会保障給付:12万212円 ※主に年金

6.2 支出の内訳:65歳以上の無職単身世帯

  • 支出:16万1435円
  • うち消費支出:14万8445円

消費支出の内訳は次のとおりです。

  • 食料:4万2545円
  • 住居:1万1416円
  • 光熱・水道:1万5565円
  • 家具・家事用品:6069円
  • 被服及び履物:3049円
  • 保健医療:8388円
  • 交通・通信:1万3601円
  • 教育:0円
  • 教養娯楽:1万6132円
  • その他の消費支出:3万1681円
    • うち諸雑費:1万4052円
    • うち交際費:1万6956円
    • うち仕送り金:591円

非消費支出の平均は1万2990円でした。

  • 直接税:7072円
  • 社会保険料:5912円

単身世帯の場合は、ひと月の実収入13万1456円に対し、支出は合計16万1435円で、月の家計収支は毎月2万9980円の赤字となっています。

7. 国民年金の受給額を増やす方法:付加年金とは

働き方の多様化する中で、厚生年金に加入しないフリーランスや自営業の方なども増えています。

一方で、国民年金しか受け取れないとなると、老後の年金が少なくなる傾向にあります。

国民年金の受給額を増やす方法のうち、今回は「付加保険料の納付」について解説します。

国民年金付加年金制度14/14

国民年金付加年金制度

出所:日本年金機構「国民年金付加年金制度のお知らせ

付加年金とは、「付加保険料(月額400円)」を定額の国民年金保険料(2026年度は1万7920円)に上乗せで支払うことで、将来の年金額を増やすことができるしくみです。

7.1 付加保険料を納付できる対象者

  • 国民年金第1号被保険者
  • 65歳未満の任意加入被保険者

7.2 付加保険料を納付できない対象者

  • 国民年金保険料の納付を免除されている人(法定免除、全額免除、一部免除、納付猶予、または学生納付特例)
  • 国民年金基金の加入員である人

個人型確定拠出年金(iDeCo)と付加年金には、同時に加入することができます。ただし、個人型確定拠出年金の納付額によっては併用ができない場合もあるので注意が必要です。

7.3 シミュレーション:付加保険料を40年間納付した場合

20歳から60歳の40年間、付加保険料を納付したとしましょう。

65歳以降に受け取れる「付加年金額」は「200円×付加保険料納付月数」で試算できます。

  • 40年間に納付した付加保険料の総額:19万2000円(400円×480カ月)
  • 65歳以降に受け取れる付加年金額(年間):9万6000円(200円×480カ月)

40年間に納付した付加保険料は19万2000円。毎年の年金受給額に9万6000円が上乗せされることから、2年で元が取れる計算です。

8. まとめ

今回は、年代別の年金受給額の平均や、シニア世帯の家計収支について詳しく見てきました。

平均額はあくまで参考の一つであり、ご自身の年金額は現役時代の働き方や加入期間によって大きく異なります。

大切なのは、ご自身の正確な年金見込額を把握し、それを基にご自身のライフプランに合った生活設計を立てることです。

年に一度送られてくる「ねんきん定期便」や、いつでも情報を確認できる「ねんきんネット」を活用して、ご自身の状況を確認してみてはいかがでしょうか。

また、国民年金の受給額を増やせる付加年金制度など、活用できる制度もあります。

この記事が、ご自身の年金について改めて考え、豊かなセカンドライフを送るためのきっかけとなれば幸いです。

参考資料

中本 智恵