続いては、晩婚化が進んでいる40~60代に焦点を当てていきましょう。明治安田生活福祉研究所が40~64歳の男女1万2,000人に対して実施した、「人生100年時代の結婚に関する意識と実態」をもとにみていきます。

この調査の結果、40~60代の未婚男女が「考える未婚化の理由」の1位は「結婚はあくまでも選択肢のひとつであって、結婚を望まない人が増えてきたから」、2位は「社会全体の雇用・収入が良くない」となりました。

これまでは「結婚して子どもをさずかることこそが幸せ」という考えが根付いていましたが、最近ではあらゆる価値観が混在しています。「こういう生き方が幸せだ」と決めつけず、1人1人の幸福の基準を大切にしていきたいですね。

「結婚は足かせ」という古い価値観

現代でも、結婚は大きな決断の1つです。男性もそうですが、とくに女性は妊娠・出産なども考えると人生を左右する出来事となるはずです。

結婚をしなくても幸せになれますし、結婚をしたからこそ辛い経験をする場合だってあります。

ですが「結婚をしたから何かを諦める」ということは、少なくなってきた時代なのではないでしょうか。もちろんゼロではありませんが、結婚をしても仕事を続けられる環境は整いつつあります。むしろ、男女ともに一生働き続けることは必須という人が増えている状態です。

そうであるならば、早めに結婚・子育てを開始して戦略的にキャリアを築く。これも1つの選択です。

また、東日本大震災の経験や社会情勢の目まぐるしい変化など、現代人の不安は大きなものなのかもしれません。「高収入の男性と結婚したい」「きれいな女性と結婚したい」と、より良いパートナーを求めるよりも、今一緒に困難を乗り越えてくれるようなパートナーと結婚したいと思っている人が多いのかもしれません。

まとめ

未婚化が進んでいるものの、「いつか恋愛をして結婚をしたい」と考えている若者が多く存在していることが分かりました。結婚観や幸福感において、正解・不正解はありません。「結婚しなかったから終わり」でも、「結婚したから終わり」でもありません。

働き方や生き方が多様化している現代だからこそ、「自分にとっての幸せな生き方はなにか」を考えておきたいですね。

【参考】

18歳意識調査』日本財団

『2018年 人生100年時代の結婚に関する意識と実態』明治安田生活福祉研究所

LIMO編集部