40代で育児中の世帯では、住宅ローンや教育費が大きな負担となっているケースが多いと予想されます。可能であれば転職したり、副業にチャレンジしたりすることで、収入を少しでも増やす道はないか検討してみましょう。収入を増やすことが難しい場合は、目標額を決め、計画的な節約を実行していくといいでしょう。
また、「非課税枠」を活用していく方法もおすすめです。貯蓄しながら節税にもなるため、効果が大きくなります。初めての方は、まずは「個人年金保険」などで所得控除の枠を利用してみるのがおすすめです。必要な知識を得ながら不必要な保険を見直していくことで、合計保険料は変わらなくとも内容面を充実させることが期待できます。
運用や投資では、「NISA」や「つみたてNISA」「iDeCo」も税制面で有利となっています。原資となる「貯蓄」がある方は、その一部を長期的な視点で運用し始めるのがベストでしょう。もう40代だと思っていても、退職まであと20年あると考えれば、「まだ40代」。時間を有効に使えば、運用益につなげることができます。
投資は怖い!? リスクとリターン
投資や運用には必ず「リスク」があり、逆に貯蓄を減らしてしまうのでは…と不安に感じる方もいるかもしれませんが、リスクと利益(リターン)はセット。「リターンは堅実だけれども、リスクも少なめ」といった投資方法もあります。色々と調べてみて、自分に合ったものを検討してみるといいでしょう。
さいごに
就職氷河期やリーマンショックなど社会的に大変な時期を経験し、現在は教育費や住宅ローンなど支出がかさむ年代に突入している40代。老後資金の不安も増すなか、生活になかなかゆとりを持てない方も少なくないかと思います。
そんななかで貯蓄を増やすには、資産形成をしっかり意識していくことが大切。老後不安をできるだけ軽減して、今ある人生を満喫するためにも、少しずつでも必要な金融知識を学び、有効な方法を検討・選択していきましょう。
【参考資料】
『平成26年全国消費実態調査』総務省統計局
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
LIMO編集部