4. 年金受給世代が取り組みたい「終活」|人生の後半期を生き生きと過ごすための準備を始めよう

高齢化が進む現代においては、老後の生活設計を考えることと同様に、ご自身の最期を見据えた「終活」もまた重要となります。

2025年7月にNPO法人ら・し・さ(終活アドバイザー協会)が公表した「第2回終活意識全国調査報告書【確定版】」によれば、20〜89歳の男女のうち、「終活」という言葉を聞いたことがある人の割合は96.9%にものぼりました。

また、同調査における「終活」に対するイメージについての質問では、以下のような結果が示されました。

どの年代においても多くの人が終活を「亡くなったときのための準備」であると回答しており、「終活」という言葉にはネガティブな印象が強いことがうかがえます。

しかし、終活には「人生の後半戦を生き生きと過ごすための準備」という側面もあります。

残りの人生や最期の瞬間と向き合って早めに終活に取り組むことで、老後生活をより自分らしく過ごせるでしょう。

4.1 終活の第一歩は「エンディングノート」から

老後の生活設計や資金計画を踏まえて具体的な終活の取り組みへと移行する際は、まずは「エンディングノート」を作るのがおすすめです。

「エンディングノート」とは、自分の資産に関する情報や葬儀・お墓についての希望、家族への感謝など、人生の終末期にかかわる事項を自由に書き留めるノートです。

同調査によると、「エンディングノート」という言葉を聞いたことがある人は全体の84.3%であり、認知度の高さがわかります。

一方で、エンディングノートを実際に持っている人・書いている人の割合は低く、年代によってばらつきが見られるのも事実です。

【年代別】エンディングノートの認知度・所有率・実行率について

20歳代

  • 聞いたことがある:60.7%
  • 持っている:6.3%(うち書いている:92.2%)

30歳代

  • 聞いたことがある:74.1%
  • 持っている:5.2%(うち書いている:76.9%)

40歳代

  • 聞いたことがある:85.3%
  • 持っている:7.5%(うち書いている:77.3%)

50歳代

  • 聞いたことがある:86.6%
  • 持っている:8.5%(うち書いている:64.0%)

60歳代

  • 聞いたことがある:92.5%
  • 持っている:16.0%(うち書いている:53.8%)

70歳代以上

  • 聞いたことがある:93.9%
  • 持っている:24.2%(うち書いている:50.6%)

エンディングノートを「知っている人」は年齢が上がるほど増えており、60歳代・70歳代以上では9割以上と、ほとんどの人がエンディングノートを認知していることが示されています。

しかし、実際にエンディングノートを「持っている人」はもっとも割合が高い70歳以上でも24.2%にとどまるほか、50歳代まではどの年代においても1割に満たないという結果になりました。

加えて、エンディングノートを「持っている人」のうち、実際に「書いている人」の割合は、年齢が上がるにつれて低くなっています。

このデータについては、年齢を重ねると健康面や認知面などのさまざまな理由から書き込みが難しくなったり、情報を整理できなくなったりするといった理由が考えられます。

現役世代が「終活」を意識する機会はあまり多くないものの、老後の生活設計に伴う資産管理の第一歩として、エンディングノートの記入に取り組んでみるのもよいでしょう。