あるメーカーで働くCさんも、Bさんと同様に「部下の相談を聞く気持ちで夫の話を聞くことが多い」と話します。その理由としては、「基本的に部下のことは褒めて伸ばすようにしている。ダメなところをなじられたらいい気持ちはしないだろうし、仕事のやる気が出るとも思えない。もちろん叱咤激励されて頑張ろうと思える人もいるけど、うちの夫はそういうタイプじゃないから褒めて伸ばすことを意識している」とのこと。

確かに、ダメなところを手厳しく指摘されるのではなく、褒められたときのほうが嬉しいですし、今後も仕事を頑張ろうというモチベーションになりますよね。

職場の場合、褒めてばかりでは部下に気付きを与えられないこともありますし、ダメなところが助長されてしまう可能性もあるので、適度に注意することや言うべきことは言う必要もあると思います。ただ、夫には気分よく仕事をしてほしいですよね。

妻だからできる助言をすることも

Dさんの場合、同い年の夫はもう管理職の立場で、基本的にはあまり誰かからダメなところを指摘されることがない立場。しかし、それなりにクセのある人だったと言います。しかし、Dさんは「彼の仕事のやり方では部下が付いてこない」と感じ、その分、妻という立場から「こういうところは直したほうがいいんじゃない?」とアドバイスすることもあるとのこと。

「部下や同僚の立場から言えなくても、妻という立場からなら言えることもある」と話すDさん。ただし、言い方には注意が必要だと言います。「彼なりに努力したから管理職になっているはず。そのキャリアと努力に自負があることを知っているからこそ、軽率なことは言えないけど、できるだけやさしく柔らかく言うようにしている」とDさん。

具体的には、「こうしたほうがいい」というより、「〇〇くんの強みはこういうところなんじゃない?」とか「〇〇くんのこういうところに惹かれて部下の人は頑張ってくれるんじゃない?」という形で、できるだけポジティブに伝えるのだと言います。そう言ってもらえると、素直に聞くことができるような気がしますよね。

まとめ

いかがでしたか。キャリア女性としてマネジメントにかかわっている女性を中心に話を聞きましたが、やはり彼女たちのキャリアの中で見つけた「人付き合いのコツ」や「モチベーションを上げるコツ」のようなものを感じ取ることができる話ばかりでした。ぜひ真似できるところは真似してみてくださいね。

大塚 ちえ