シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「吉野家」他を運営する吉野家HD(9861)の、2019年5月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2019年6月に更新された吉野家HDの2019年5月既存店売上高は、対前年同月比105.2%でプラス成長となりました。内訳は客数99.4%、客単価105.8%となり、4月同様に客数のマイナスを客単価のプラスでカバーした形です。

また全店売上高も108.1%のプラス成長。内訳は客数102.6%、客単価105.4%でした。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のこれまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は2月決算)。

既存店売上高は、昨年10月以来5カ月続けてマイナスが続きましたが、3月~5月はプラス成長が3カ月継続中です。前期は上期が全ての月でプラス成長であり、今期も前期同様の滑り出しを見せています。

また全店売上高についても、2月まで2カ月続けてマイナス成長の一方で、3月~5月は3カ月続けてプラス成長が継続中です。

前期も上半期は既存店と全店いずれもプラス成長が続いており、今期もQ1までは堅調に推移していると言えるでしょう。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は昨年4月の2,275円をピークに下落トレンドにあります。12月25日に1,666円まで下落した後に反転しましたが、値動きが縮小しペナント(三角保ち合い)を形成中です。5月半ばより1,700円台からの上昇がスタートしており、ペナントブレイクの可能性が生じつつあります。

今期に入り、既存店・全店ともに3カ月続けてのプラス成長を果たしています。この勢いを今後も継続させることができるのかが注目されます。

吉野家ホールディングスの過去1年間の株価推移

参考資料:吉野家月次推移(2019年度)

LIMO編集部