学校自体は嫌いじゃないものの、「クラス替え」によってストレスを抱えてしまうケースもあります。「仲のいい子と別々のクラスになって、さびしい」「新しいクラスで仲良しの子ができない」「苦手な子と同じクラスになってしまった」など、その内容はさまざま。そのような悩みを抱えている場合には以下のような働きかけがおすすめです。

やさしく本音をうかがう

子どもが何も悩みを話さないからといって、万事順調とは限りません。本音を聞くために、まずはやさしく「新しいクラスはどう?」と尋ねてみましょう。

ポイントは、「ちゃんと楽しんでる?」「新しいクラスも大丈夫だよね?」といった前向きな聞き方をしないこと。こういった質問をすると、子どもは「楽しいよ」「大丈夫」などと答えてしまいがち。親に心配をかけまいというプレッシャーとなり、本音を引き出しにくくなるので注意しましょう。

クラス替えをする理由があることを教える

クラス替えが、明確な理由があってされていることを教えてあげるのもひとつです。「成績のバランスを整える」「トラブルの偏りをなくす」など学校側の意図をわかりやすく伝えてあげましょう。その上で、「たくさんの人と関わっていると、将来いろんな環境に馴染めるよ」など、それぞれの家庭に応じた伝え方で、プラスに捉えられるヒントを与えてあげるといいでしょう。

親の考えを押し付けない

親の考えを押し付けないのも重要です。元気づけようと思って、「でも、あの子と別々のクラスに離れてよかったんじゃない?」「今回の先生のほうが優秀でいいわよ」などと親の考えを何度も伝えてしまうと、子どもの気持ちが離れてしまうことも。意見があっても、まずは子どもが感じていることや、子どもが感じる世界を尊重してあげましょう。

子どもたちの放課後格差

共働き家庭が増加傾向にある昨今。「学童」は子どもの放課後の居場所として非常に重要になってきています。

しかし希望者が増えたことで全員が希望の学童に入れないこともあり、「公立の学童保育に行けなかった」「あっちの学童がよかった」と不満に感じている家庭も。また、質の高い教育を提供する民間系の学童も増えており、「子どもたちの放課後格差」が生まれやすくなっています。

学校のお友達と一緒にいられないケースもあるので、「学童で仲良くできるお友達がいるか」「楽しく過ごせているか」なども気にしておきたいところ。子どもの放課後の居場所やその居心地については、周りの状況も含めてできるだけ把握しておきましょう。

まとめ

話を聞いてもらえると気分がスッキリするのは、大人も子どもも同じ。大の大人でも5月病にかかるくらいですから、子どもだって新しい環境に馴染めなかったり、環境変化による疲れが溜まっていたりすることもあるでしょう。

一見「元気そうだから大丈夫だろう」と判断せず、「学校はどう?」「何かあった?話そうか」などと、定期的に声をかけてあげてくださいね。

LIMO編集部