何を隠そう筆者自身のエピソードです。第2子を出産してはじめての正月休みを実家で過ごす計画を立てていたときのこと。長期休みには、実家へ帰省するのがわが家の恒例行事となっていたため、第1子が生まれた際に実家用にとチャイルドシートを1台は購入し、自宅で保管してもらっていました。そこへ第2子が生まれ、チャイルドシートが1台足りないという状況です。
筆者が実家の両親と、帰省中のチャイルドシートについて話し合っていたところ、父親から驚くべき意見が飛び出したのです。「帰省中のたった3日間だけだから、チャイルドシートは無くても大丈夫だろう。警察に見つかったら、『帰省中だから』といえば許してくれる。1台でも保管するのが大変なんだぞ。」
筆者の父親の考え方は、絶対に間違っています。しかしながら、もしかすると子どもと一緒に住んでいない祖父母の家では、意外とこのような甘い考え方が横行しているのかもしれません。そもそもチャイルドシートは、警察に罰せられないために装着している訳ではなく、子どもの命を守るためのものです。またチャイルドシートは短期間の利用に便利なレンタルサービスなどもあるので、必ずしも購入・保管しなければならないものでもないのです。
父親の発言の後、筆者がチャイルドシートの必要性についてこんこんと説きさとしたことはいうまでもありません。
6歳未満の子どもを車に乗せる=子どもの人数分のチャイルドシートが必要ということを再認識し、万が一の自動車事故から子どもを守ることは全ての大人の義務といえるでしょう。
■チャイルドシートはいつでも、どこでも絶対に必要!
自分の車では、毎回必ずチャイルドシートに乗せている人であっても、他人が所有する車の乗るときには、なぜか甘くなりがちなチャイルドシートの必要性に対する認識…。子どもを車に乗せる動機や理由がどうであろうと、交通事故が起きたときに子どもが危険にさらされることに変わりはありません。今回の記事によって、チャイルドシートに対する意識の低さに気付ける大人がいることを願います。
上田 みどり