2. みんなの貯蓄、年収別に見る「貯蓄の現実」

では、年収別で平均貯蓄額にはどのような違いがあるのか、J-FLEC(金融経済教育推進機構)が2025年12月に公表した「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」で年収別の貯蓄額を《単身世帯》と《2人以上世帯》の貯蓄額一覧表でみていきます。

※貯蓄額(金融資産保有額)には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。

2.1 《単身世帯》高収入でも貯蓄ゼロは珍しくない

単身世帯でみる年収別の貯蓄額(金融資産保有額)と、資産を全く保有していない「貯蓄ゼロ」世帯の割合をまとめました。

  • 年収300万円未満:平均貯蓄額677万円/貯蓄ゼロ33.7%
  • 年収300~500万円未満:平均貯蓄額1047万円/貯蓄ゼロ21.8%
  • 年収500~750万円未満:平均貯蓄額1398万円/貯蓄ゼロ14.0%
  • 年収750~1000万円未満:平均貯蓄額2766万円/貯蓄ゼロ8.5%
  • 年収1000~1200万円未満:平均貯蓄額2261万円/貯蓄ゼロ22.2%
  • 年収1200万円以上:平均貯蓄額6122万円/貯蓄ゼロ5.3%

注目すべきは、年収1000万〜1200万円の層で約2割が貯蓄ゼロという点です。これは、年収300〜500万円の層とほぼ同じ水準であり、「収入が多い=貯蓄できる」とは限らない現実を示しています。

一方で、年収1200万円を超えると平均貯蓄額は大きく増え、貯蓄ゼロの割合も低下します。高所得層では、貯めている人とそうでない人の差(格差)がよりはっきり表れる傾向があります。

一方で、年収1200万円を超えると平均貯蓄額は6122万円まで跳ね上がり、貯蓄ゼロの割合も5.3%まで急減するなど、超高所得層では二極化がより顕著になります。貯蓄を増やすためには、学歴や年収による「入り口」の金額だけでなく、ライフスタイルに合わせた計画的な支出管理が不可欠であると言えるでしょう。