3. 退職所得控除、《もらう順番》が重要!退職金が先なら「20年」待つ必要も
一時金を時期をずらして受け取る場合、どちらを先に受け取るかによって、控除枠を再利用するために必要な間隔が大きく異なります。
- iDeCo・企業型DCが先の場合: 10年以上の間隔が必要(新ルール)
- 会社の退職金が先の場合: 20年以上の間隔が必要(通称19年ルール)
退職金を先に受け取るパターンには、以前より「19年ルール(受取年+前19年以内を合算)」が適用されており、今回の改正後もこの順序による年数の違いは残ります。
4. 退職所得控除、制度変更で「もらうタイミング」がより重要に
2026年1月から、iDeCoや企業型DCを一時金で先に受け取る場合、退職金との間隔は従来の5年から「10年」へと延長されます。これにより、受取時期が近いと退職所得控除が十分に使えず、税負担が増える可能性があります。
そのため、老後資金をできるだけ有利に受け取るためには、次の点を事前に確認しておくことが重要です。
- iDeCoや企業型DCと退職金を受け取るタイミングの間隔
- 一時金だけでなく年金形式での受取も含めた選択肢
- 自分の勤続年数に応じた退職所得控除の上限額
制度を理解せずに受取時期を決めてしまうと、思わぬ税負担が生じることもあります。退職金制度やiDeCoの受取方法を事前に確認し、必要に応じて税理士などの専門家へ相談しながら、早めに受取計画を立てておくことが大切です。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年就労条件総合調査 結果の概要 退職給付(一時金・年金)の支給実態」
- 国税庁「No.2732 退職手当等に対する源泉徴収」
- iDeCo公式サイト「確定拠出年金統計資料(2025年3月末)」
村岸 理美