ライフスタイルやライフイベントが変わりやすい春、新たに資産運用を考える方もいるでしょう。

投資信託による投資を考える人も少なくないですが、なかでも人気がある投資信託に「オルカン」と呼ばれる「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」と、「S&P500」と呼ばれる「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」があります。

「投資をするならオルカンとS&P500どっち?」と迷う人も少なくありませんが、両者にはどのような特徴があり、何が違うのでしょうか。

今回はこの2つの投資信託について、特徴や利回り、過去の運用実績チャートなどを比較し、それぞれの違いを詳しく解説します。

1. オルカンとS&P500とは?

「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称オルカンは、その名の通り世界各国の株式へ分散投資を行う投資信託です。

日本を含む先進国や新興国の約2500銘柄以上を投資対象とし、「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」という株価指数に連動した運用成果を目指しています。

2026年1月時点での組入上位10カ国・地域は以下の通りです。

  1. アメリカ 61.9%
  2. 日本 5.0%
  3. イギリス 3.3%
  4. カナダ 3.0%
  5. 台湾 2.4%
  6. フランス 2.2%
  7. スイス 2.1%
  8. ドイツ 2.0%
  9. ケイマン諸島 1.8%
  10. インド 1.8%など

主な特徴として構成比の約6割をアメリカが占めていることがわかります。

一方、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は、アメリカの代表的な株価指数である「S&P500指数(配当込み、円換算ベース)」の値動きに連動することを目指す投資信託です。

投資対象はアメリカの株式で、組入上位10業種は以下のようになっています。

  1. 半導体・半導体製造装置:14.1%
  2. ソフトウェア・サービス:11.2%
  3. メディア・娯楽:9.6%
  4. テクノロジ・ハードウェア・機器:8.9%
  5. 金融サービス:7.9%
  6. 資本財:5.9%
  7. 医薬品・バイオテクノ・ライフ:5.8%
  8. 一般消費財・サービス流通・小売り:5.6%
  9. ヘルスケア機器・サービス:3.6%
  10. 銀行:3.6%など

2. オルカンとS&P500の利回りや手数料を比較

次に両者の手数料や基準価格、運用実績を確認ましょう。

2.1 オルカンの利回りや基準価格、手数料

三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」1/3

三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」

出所:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」をもとに筆者作成

  • 購入時手数料:なし
  • 信託報酬:年率0.05775%(税抜 年率0.0525%)
  • 信託財産留保額:なし
  • 設定日:2018年10月31日
  • 基準価格:3万3732円
  • 過去1年間:21.8%
  • 過去3年間:102.0%(年率換算約26.4%)
  • 設定来:237.3%

※2026年2月時点の情報です。

※騰落率は税引前の分配金を再投資したものとして算出されており、実際の投資家の利回りとは異なります。

オルカンの信託報酬は年率0.05775%となっており、低いのが特徴的です。

2.2 S&P500の利回りや手数料

三菱UFJアセットマネジメント株式会社「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」2/3

三菱UFJアセットマネジメント株式会社「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」

出所:三菱UFJアセットマネジメント株式会社「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」をもとにLIMO編集部作成

  • 購入時手数料:なし
  • 信託報酬年率:年率0.08140%(税抜 年率0.07400%)
  • 信託財産留保額:なし
  • 設定日:2018年7月3日
  • 基準価格:3万9183円
  • 過去1年間:15.4%
  • 過去3年間:111.5%(年率換算約28.4%)
  • 設定来:291.8%

※2026年2月時点の情報です。

※騰落率は税引前の分配金を再投資したものとして算出されており、実際の投資家の利回りとは異なります

S&P500の信託報酬は年率0.08140%。オルカンよりは高いですが低コストです。

ちなみに、新NISAのつみたて投資枠で購入できるインデックスファンドの平均信託報酬が0.33%であることからも、この2つのファンドがいかに低コストであるかがわかります。

このコストの低さも人気の理由の一つでしょう。