リンナイ㈱は、日本・韓国・アメリカ・ドイツ・デンマークの5カ国で30~49歳の夫婦共働きの男女500人(各国100人)に調査を実施。その結果、夫婦2人の時間は以下のようになりました。
【あなたは、配偶者(パートナー)と家事を分担していますか。】
1位:アメリカ・・・93%
2位:韓国・・・・・87%
3位:デンマーク・・84%
4位:ドイツ・・・・77%
5位:日本・・・・・56%
この調査で、世界5カ国で約8割が家事を分担していることが分かりました。しかし日本では家事分担がうまくいっていないようです。
また同社では、配偶者(パートナー)の家事協力度を100点満点で評価する調査も行っています。各国で男女別に結果を比べたところ、日本は男女の点数差が24.06点と最も大きくなったようです。
【あなたの配偶者(パートナー)の家事に対する協力度は、100点満点で評価するとしたら何点ですか?】
日本・・・・・男性79.9点
女性55.84点
男女差24.06点
ドイツ・・・・男性74.92点
女性54.52点
男女差20.4点
韓国・・・・・男性80.6点
女性61.02点
男女差19.58点
デンマーク・・男性78.36点
女性64.26点
男女差14.1点
アメリカ・・・男性68.8点
女性66.74点
男女差2.06点
やはり、女性の家事労働時間は各国長いのかもしれません。しかしアメリカにおいては、男女とも点数が低いものの男女差はほとんどありません。お互いに家事の協力度に不満があるからこそ、「自分がやらなければ」となるのかもしれませんね。
また日本においては長時間労働も問題になっています。
【共働き夫婦の平日の時間配分:仕事】
1位:日本・・・・・9.19時間
2位:韓国・・・・・8.72時間
3位:ドイツ・・・・8.42時間
4位:デンマーク・・7.64時間
5位:アメリカ・・・6.68時間
労働時間が長いと、夫婦どちらかが契約社員やパートなどの残業が少ない働き方に変え家事を担う、という状態に自然となってしまいます。「働き方改革関連法」が施行され、各企業徐々に取り組みが進んでいます。夫婦の問題だけではなく、労働環境における問題も密接に関わっているのが「家事分担」問題なのでしょう。
どうすれば良い・・・今できること
昨今、夫婦ともフルタイムで働いている共働き世帯も増えています。それでも妊娠・出産のため職場を離れざるを得ない女性が、家事・育児を担うことが慣行になっています。時短勤務制度などを活用しても、女性の負担が軽減するわけではありません。逆に時短勤務だからこそ、職場での人間関係や出世問題が出てきます。
「働き方改革」が実行されているとはいえ、今すぐに女性が抱える家事労働の負担が解消するわけではありません。具体的にどのようにすれば良いのでしょうか。
自分の状況を伝える
育児や仕事で精一杯なのに、夫の理解がないとストレスがたまってしまいます。そのような状況を避けるためにも、あなたの状況を夫に伝えておきましょう。「子どもの遊び相手をしていると体力がもたない」「朝はお弁当作りで忙しい」など、具体的に説明するとスムーズに理解してもらえますよ。
ランチを一緒にする
2人とも外で働いているのなら、2人で時間を調整し外でランチをしてみるのも良いでしょう。まずは話し合いの時間を持つべきです。子どもがいるとなかなか夫婦2人で話し合うことはできません。また子どもが就寝後は、溜まった家事を片付けなければなりません。家で夫婦の時間を作れないなら、外で作る工夫が必要かもしれません。
また、他愛のない会話をするだけでも良いと思います。少しでも夫婦2人で過ごす時間を増やせれば、具体的な解決策を話し合わなくても協力関係は強くなるはずです。
起床時間に平等感を
朝食作り、お弁当作りももちろん夫婦2人の仕事です。毎朝女性ばかりが、夫や子どものために早く起きている家庭も多いのではないでしょうか。誰だって疲れています。朝早く起きるのはつらいことです。夫婦のどちらか一方にこの負担が偏っているのは良くない状況でしょう。夫の労働時間が長すぎて平日はどうしても早く起きられない・・・ということであれば、休日の朝食作りは夫がする、など妥協案を考える必要があるでしょう。
ネットショッピングの注文こそ分担してみよう
共働き夫婦は平日に買い物ができないことがほとんどです。そのためネットショッピングを活用しているご家庭も多いはず。しかし「注文は簡単だし・・・」と何も言わず夫婦のどちらかが毎回注文している、という場合も多いのではないでしょうか。
でもこれって案外大変な作業なのです。冷蔵庫の中身、洗面所やトイレ、クローゼットのストック状況を常に頭に入れておかなければなりません。その上でベストなタイミングで注文する必要があります。
夫に突然「料理して!」とお願いするよりも、買い物から考えてもらう方が家庭の状況を把握してもらいやすいと思います。夫が買った食材は夫が責任を持って使い切る、などのルールを決めることで、ある程度料理を義務化してしまうのもありだと思います。
ひと手間ありますが、まずは「〇〇買っといて!」と連絡し注文してもらうようにしてみましょう。
まとめ
夫婦げんかを防ぐためにも、2人が一緒に過ごす時間は大切にしておきたいもの。とはいえ、「一緒にいればストレスが溜まる」という状況は避けておく必要があります。夫婦それぞれの状況や意見を伝え、育児や家事の分担について話し合ってみるのもいいでしょう。
【参考】
「夫婦げんかに関するアンケート」ゲンナイ製薬㈱
「世界5カ国の『共働き』に関する意識調査」リンナイ㈱
LIMO編集部