何種類もの機器をお腹に張り付けて胎児の状態を細かく観察しつつ開始。全身麻酔ではないので下半身だけ無感覚になるなか、先生がかなりの力でお腹をぐいぐい押すのが何となくわかります。中の子はかなりのガンコちゃんだったらしく、この病院でも珍しいくらい時間がかかったようです。

5分もかからずくるっと治ってしまう子もいるみたいですが、様子を見つつ慎重に行ったので1時間近くかかったかと思います。でもなんとか成功。私の場合痛みはまったくありませんでした。しかし胎児が心配で心身ともにかなり疲れましたし、その夜は不安でほとんど眠れませんでした。

翌日何の異変も感じず退院。その2週間後(予定日よりちょっと早いくらい)に、なんと30分のスピード安産で無事出産しました。

出産後、病院に知り合いの方がお見舞いにきてくれました。後で聞いたのですが、その方は昔、外回転術をして緊急帝王切開になったのだとか。もう30年以上前で、施術時の胎児の状態を計測する機器なども今ほどはなかったのではないでしょうか。

外回転術にせよ、帝王切開にせよ、経膣分娩にせよ、いつの時代でも出産に絶対安全という道はないのかもしれません。

信頼できる医師に出会えたら

最後に申し上げますが、今回は私のまったく個人的な体験を綴ったものであり、外回転術をすべての逆子に悩むママにおすすめするものではありません。外回転術を受けるかどうかは妊婦さん本人が決心されることです。

私は「信頼できる!」と感じた医師に出会えたからこその決心でした。決断を鈍らせるような医師のもとでの外回転術はおすすめしません。

現状では外回転術の技術を持つ医師が少ないらしく、最終段階まで逆子だった場合は帝王切開を勧められる方が多いのではと思います。が、外回転術という選択肢もあるという知識は、あってもいいのかなと感じました。

シマダマキ