定年後の生活では公的年金に加えて、様々な給付金制度を活用できます。年金生活者支援給付金は低所得者に月5620円(令和8年度の金額。令和7年度は「5450円」)を追加支給し、高年齢雇用継続基本給付金は60歳以降の賃金減少を最大10%補填します。

65歳以上で離職した場合は高年齢求職者給付金が一時金で支給され、介護が必要な場合は住宅改修費の補助や高額介護サービス費の還付も受けられます。

これらの制度は自動では支給されず、必ず申請が必要です。知識の有無が受取額に直接影響するため、早めの確認が重要です。

1. 定年後に活用できる給付金制度ガイド

退職後の暮らしでは、公的年金に加えて様々な給付金制度を受けられます。ただし、これらは自動的には支給されず、必ず自分から申請が必要です。

知識の有無が受取額に直接影響するため、該当しそうな制度は早期に調べ、締切や提出書類を確認しておきましょう。

1.1 年金生活者支援給付金

年金だけでは暮らしが苦しい低所得の受給者を援助する仕組みです。年金額や収入が基準を下回る方に、年金へ追加して支給されます。支払いは年金と同様、偶数月に2カ月分がまとめて振り込まれます。

支給金額は年金の種類で変わります。2026年度は3.2%の増額となり、基準額は月5620円、障害年金受給者は1級が月7025円、2級が月5620円程度です。

対象者へは日本年金機構から案内が郵送されますが、見逃すと受給できないため要注意です。

案内は封筒で届き、その中に「はがき型の請求書」が入っています。郵便物をこまめにチェックしましょう。不明な点があれば、最寄りの年金事務所や自治体の年金相談窓口で確認できます。

1.2 高年齢雇用継続基本給付金

60歳を過ぎても働く人が増えていますが、定年前と比べて給料が下がるケースが多数です。この給付金は、賃金減少を補填する雇用保険の制度です。

雇用保険の被保険者であった期間が5年以上ある、60歳以上65歳未満の方が対象です。60歳時点の賃金に比べて現在の賃金が75%未満まで下がった場合、賃金低下率に応じて支給されます。各月の賃金が60歳時点の64%以下に低下した場合は、各月の賃金の10%相当額が支給されます。(※ただし、令和7年3月31日以前に60歳に達した方は、61%以下に低下した場合に15%相当額となります)。

たとえば月給20万円で支給率10%なら、毎月2万円の給付が得られます。申請は原則として事業主(勤務先)がハローワークへ提出しますが、本人が希望する場合は自ら手続きを行うことも可能です。

初回の支給申請は、最初に支給を受けようとする月の初日から起算して4か月以内に行う必要があり、その後は原則として2か月に一度の申請手続きが必要です。会社が手続きを忘れているケースもあるため、対象となる場合は人事部門に申請状況を確認しましょう。