春の訪れを感じる3月は、年度替わりを前に家計や将来の生活費について考える人も多い時期です。

年金生活を送る高齢者の中には、「年金だけで生活できるのか」「利用できる支援制度はないのか」と気になっている人もいるのではないでしょうか。

そうした低年金の人を支える制度のひとつが「年金生活者支援給付金」です。対象となる人には、年金に上乗せする形で給付金が支給されます。2026年度は給付基準額が改定され、条件を満たす人には月額1万1240円が支給される場合もある仕組みです。

ただし、この制度はすべての年金受給者が対象になるわけではありません。所得や世帯状況など一定の条件を満たす必要があり、場合によっては請求手続きが必要になることもあります。

この記事では、「年金生活者支援給付金」の基本的な仕組みや支給要件を整理するとともに、2026年度の給付基準額や申請方法についてわかりやすく解説します。

1. 年金に上乗せされる「年金生活者支援給付金」とは?

基礎年金を受給中の人で、所得が一定要件を満たす場合、「年金生活者支援給付金」を受け取ることができます。

「年金生活者支援給付金」は、「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の3種類です。

1.1 老齢年金生活者支援給付金の支給要件《対象となるのはどんな人?》

老齢年金生活者支援給付金は、下記の支給要件をすべて満たす方が支給対象となります。

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は80万6700円以下(※2)である。

※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される

1.2 障害年金生活者支援給付金の支給要件《対象となるのはどんな人?》

障害年金生活者支援給付金は、下記の支給要件をすべて満たす方が支給対象となります。

  • 障害基礎年金の受給者
  • 前年の所得(※)が479万4000円以下(扶養親族等の数に応じて増額)

※ 障害年金等の非課税収入は除く

1.3 遺族年金生活者支援給付金の支給要件《対象となるのはどんな人?》

遺族年金生活者支援給付金は、下記の支給要件をすべて満たす方が支給対象となります。

  • 遺族基礎年金の受給者
  • 前年の所得(※)が479万4000円以下(扶養親族等の数に応じて増額)

※ 遺族年金等の非課税収入は除く

「年金生活者支援給付金」の支給要件には、いずれの場合も前年の所得額が関わっています。