2月に入り、寒さが厳しい日が続いています。かさむ光熱費など、家計への影響が気になる方も多いのではないでしょうか。
特に、止まらない物価の上昇は日々の生活に重くのしかかります。帝国データバンクの「カレーライス物価指数」によると、2025年11月時点で1食あたり365円となり、前年同月比で14.1%も上昇。身近な食料品の値上がりは依然として続いています。
そんな中、2026年1月23日、厚生労働省より「2026年度の年金額改定」が公表されました。 物価高がシニア世代の家計を直撃する今、改定によって私たちの生活はどう変わるのでしょうか。
本記事では、公表された最新情報を踏まえ、65歳以上・ひとり暮らし世帯のリアルな収支データとともに「老後のお金」について考えていきます。
1. 《65歳以上の単身世帯》老齢年金シニアの「ひとり暮らし」。標準的な生活費はひと月どのくらい?
総務省統計局が公表した「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」を基に、65歳以上で単身の無職世帯における1カ月間の家計収支の実態を確認してみましょう。
1.1 65歳以上・単身無職世帯の1カ月の家計収支を分析
毎月の実収入:13万4116円
■うち社会保障給付(主に年金):12万1629円
毎月の支出:16万1933円
■うち消費支出:14万9286円
- 食料:4万2085円
- 住居:1万2693円
- 光熱・水道:1万4490円
- 家具・家事用品:6596円
- 被服及び履物:3385円
- 保健医療:8640円
- 交通・通信:1万4935円
- 教育:15円
- 教養娯楽:1万5492円
- その他の消費支出:3万956円
- うち諸雑費:1万3409円
- うち交際費:1万6460円
- うち仕送り金:1059円
■うち非消費支出:1万2647円
- 直接税:6585円
- 社会保険料:6001円
65歳以上《単身》無職世帯の家計状況
- ひと月の赤字:2万7817円
- エンゲル係数(消費支出に占める食料費の割合):28.2%
- 平均消費性向(可処分所得に対する消費支出の割合):122.9%
老齢年金を受け取りながら一人で暮らすシニアの家計は、どのような状況にあるのでしょうか。
データによると、1カ月の支出合計は16万1933円となっています。このうち、税金や社会保険料といった「非消費支出」が1万2647円、生活に必要な食費や光熱費などの「消費支出」が14万9286円です。
対して、収入の合計は13万4116円で、そのうち約9割にあたる12万1629円が公的年金などの社会保障給付です。
結果として、毎月2万7817円が不足している計算になります。エンゲル係数は28.2%、平均消費性向は122.9%という結果でした。
ただし、この家計データを見る際には注意点もあります。例えば、支出項目に「介護費用」は含まれていません。また、住居費が約1万3000円と比較的低額であるため、個人の健康状態や住まいの状況によっては、さらに費用がかかる可能性も考えられます。
加えて、「非消費支出」の項目からもわかるように、年金生活が始まっても税金や社会保険料の支払いは続きます。
多くのシニアはこれらの費用を年金から天引きで支払っているため、年金の額面だけでなく、固定費を差し引いた手取り額で生活設計を考えることが重要です。
