平均寿命の伸びとともに老後の生活期間が長期化するなかで、「年金だけで暮らせるのか」「いつまで働くべきか」と悩む人は増えています。
実際には、年金を受け取りながら働くシニアは珍しい存在ではなく、老後の収入源を複線化する考え方が広がりつつあります。
一方で、年金制度や雇用に関する給付制度は複雑で、「申請しないと受け取れないお金」が数多く存在します。制度を知っているかどうかで、老後の家計に大きな差が生じるのが現実です。
本記事では、老後の生活を支える「年金」と「仕事」の両立という視点から、年金受給者向けの給付制度、働くシニアが活用できる雇用関連の支援、そして在職老齢年金制度の見直しまでを整理します。
1. 【高まる長寿化リスク】老後生活の柱は「年金」と「仕事」の両立
長寿化が進むなか、シニア世代にとって老後の生活を支える柱は「年金」だけではなくなりつつあります。
実際、60代後半や70代前半でも一定割合の人が働き続けており、就労は特別な選択ではなく、一般的な姿になっています。
一方で、60歳以降は収入が下がるケースが多く、現役時代と同じ水準の賃金を得続けるのは容易ではありません。
体力や健康面の制約から、働き方を見直さざるを得ない人も少なくないでしょう。平均寿命が80歳を超える時代において、年金だけで長い老後を支えるのは難しく、「年金を受け取りながら、無理のない範囲で働く」という視点が重要になります。
こうした背景から、老後の生活設計では「仕事」と「年金」を組み合わせて考えることが不可欠です。
加えて、働くシニアや年金受給者を対象とした給付金や手当、公的な支援制度を活用できるかどうかで、家計の余裕は大きく変わります。
次章では、申請しないと受け取れない支援制度を中心に、「公的年金に上乗せされるお金」と「働くシニア向けの給付」について、具体的に整理して見ていきましょう。