3. 【社会保障】社会保険料82.2兆円!何に使われている?
では、集められたお金は何に使われ、どう賄われているのでしょうか。2025年度の予算ベースでの現状を見てみましょう。
まず使い道(給付)ですが、社会保障給付費の約44%が「年金」、約31%が「医療」に使われています。高齢化に伴い、この2大分野への支出が圧倒的に大きいことがわかります。
そして特に注目すべきは、そのお金の集め方(負担)です。 なんと、全体の約6割(59.8%)にあたる「82.2兆円」もの巨額が、私たちが支払う「保険料」によって賄われているのです。残りの約4割は税金(公費)ですが、それを遥かに上回る金額が、毎月の給与天引きなどを通じて徴収されています。
つまり、医療や年金のコストが増えれば増えるほど、この「82兆円」という巨大な保険料負担がさらに膨らみ、現役世代の手取りをダイレクトに圧迫する構造にあるのです。もちろん、現在の高齢者世代も過去に負担をしてきており、私たちもいずれは支えられる側になります。これは政策の良し悪しというよりも、世界でも類を見ないスピードで進む少子高齢化に対して、これまでの仕組みのままでは対応が難しくなっている、という構造的な要因が大きいのです。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)