新緑が目に鮮やかな5月を迎えました。連休明けで日常のペースを取り戻しつつある頃かと思いますが、ふとした折に「老後のお金」について考えることはありませんか?

老後の生活を支える柱である公的年金ですが、昨今の物価高騰はシニア世代の家計に重くのしかかっています。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」によると、70歳代において「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と回答した世帯は、二人以上世帯で26.5%、単身世帯では実に35.5%に上ります。

さらに、家計に「ゆとりがない理由」のトップは、男女ともに「物価上昇等により費用が増えていくとみているから」(二人以上世帯57.7%、単身世帯54.1%)となっており、多くの方が老後生活に強い不安を抱えている実態が浮き彫りになっています。

公的年金の受給額は一人ひとり大きく異なりますが、年金やその他の所得が一定基準以下の世帯を対象に、公的年金に月々一定額を上乗せして支給する「年金生活者支援給付金」という制度をご存じでしょうか。

2026年度はこの給付額が前年度より引き上げられることが決定しており、対象となる方にとっては心強い支えとなります。

今回は、2026年度の最新の給付金額や対象となる要件、そして「申請しないともらえない」手続きの注意点について詳しくお伝えします。

1. 公的年金の受給額は「月3万円未満~30万円以上」まで個人差が大きい

厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で15万円台です。

国民年金の平均月額(男女全体・男女計)2/6

国民年金の平均月額(男女全体・男女計)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)3/6

厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

ただしグラフのように、厚生年金を月額30万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額3万円未満となる人まで、幅広い受給額ゾーンにちらばっています。

年金とその他の所得を含めても一定基準以下の所得となる場合、「年金生活者支援給付金」の支給対象となる可能性があります。