憂鬱な気分になるとうつ状態になり、うつ病と同じ症状が現れることがあります。そのひとつが自分自身の行動にブレーキをかける「制止」という精神運動症状で、今回のテーマで言うと「会社に行きたくない」という気持ちが出社にブレーキをかけることになります。
「制止」には強くなるときと弱くなるときがあるので、制止の波が弱くなるのを見計らい、思い切って出掛けるようにしましょう。この、タイミングを見計らって「制止」を振り切るという行動は心療内科などでも行われている方法です。
ただし、せっかくそのタイミングがやってきても、出勤時間を過ぎてしまってはもうどうしようもありません。会社へ「行くことができなかった」という後悔の気持ちが膨らみ、自己嫌悪に陥ってしまうなど、負のスパイラルに巻き込まれてしまう可能性もあります。
当日は、いつもより1時間以上は早めに起き、タイミングを見計らって出発できるように心がけましょう。
人に会う前に温かい飲み物を飲む
「会社に到着する少し前に、水筒に入れてある温かい飲み物を飲む」という方法もあります。もちろん、コンビニや自動販売機で買ったものを飲むのでも構いませんが、「温かい飲み物」であることがポイントです。
米国エール大学のジョン・バーグ教授とコロラド大学ボールダー校のローレンス・ウィリアムズ氏が共同でおこなった実験では、一杯のホットコーヒーによって「気持ちもあたたかくなる」「他人に対して寛容になったりする」という研究結果が示されています。
おわりに
長期の休み明けは、通常の土日のみの休日明けよりも無断欠勤する人が増え、そのまま出社できなくなり退職につながるケースも少なくないようです。休み明けにテンションが下がってしまうという人は、「憂鬱な気分に勝てず、仕事をやめて一生後悔!」という事態にならないよう、今回紹介した5つの方法も活用してみてくださいね。
【参考】
目の紫外線対策に関する意識・実態調査プレスリリース(参天製薬 2018年5月23日)
米国で“うつ・自殺者急増”で社会問題化する「スマホ依存症」(SankeiBiz 2018年2月14日)
ホットコーヒー、心も温める可能性=米研究(ロイター 2008年10月26日)
一般社団法人日本健康倶楽部ウェブサイト
新宿ストレスクリニックウェブサイト
山内 良子