これから老後資金の準備を始める方の中には、公的年金の受給開始前後にある「60歳代・70歳代」の方はどのくらいの貯蓄を有しているのか知りたい方もいるでしょう。
必要金額を把握するには、シニア世代の現状を把握することが欠かせません。
本記事では、60歳代・70歳代のシニア世代の貯蓄額の平均値・中央値を最新のデータで確認するとともに、1000万円を貯めるのに必要な年数をシミュレーションしていきます。
1. 60歳代・70歳代の平均貯蓄額
60歳代と70歳代の平均貯蓄額について、金融経済教育推進機構(J-FLEC)が公表した「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」をもとに確認していきましょう。
1.1 「60歳代の貯蓄額」の平均値・中央値(単身世帯)
「60歳代の単身世帯」の貯蓄額は、平均値が1364万円、中央値が300万円です。
平均値と中央値が大きく異なっていますが、これは一部の高額な貯蓄を有する世帯が全体の平均を押し上げているためと考えられます。
では、金融資産保有額ごとの貯蓄割合を細かく確認していきましょう。
【金融資産保有額:世帯割合】
- 金融資産なし:30.4%
- 100万円未満:9.1%
- 100~200万円未満:4.3%
- 200~300万円未満:2.4%
- 300~400万円未満:4.5%
- 400~500万円未満:3.1%
- 500~700万円未満:6.0%
- 700~1000万円未満:4.8%
- 1000~1500万円未満:8.1%
- 1500~2000万円未満:4.1%
- 2000~3000万円未満:5.5%
- 3000万円以上:15.6%
最も多いのが「金融資産なし」で30.4%を占めており、「100万円未満」の世帯も9.1%となっていることから、まとまったお金が必要になったときに対応が難しい世帯が多いことがわかります。
一方で、2番目に多いのが「3000万円以上」で15.6%となっています。
以前、老後資金は2000万円不足するというデータが公表されましたが、2000万円以上ある世帯は21.1%で、約5世帯に1世帯の割合となります。
高額な貯蓄を有する世帯と少ない世帯との差が大きくなっていることがわかります。
