株式市場の振り返り-日経平均株価は反発、終値として約5カ月ぶり22,300円台乗せ

2019年4月25日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,307円(+107円、+0.5%) 反発
  • TOPIX 1,620.2(+8.2、+0.5%) 反発
  • 東証マザーズ株価指数 944.1(+10.7、+1.2%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,578、値下がり銘柄数:489、変わらず:73
  • 値上がり業種数:27、値下がり業種数:6
  • 年初来高値更新銘柄数:83、年初来安値更新銘柄数:87

東証1部の出来高は12億2,102万株、売買代金は2兆2,781億円(概算)となり、いずれも概ね前日並みでした。目立ったニュースがなかったことに加え、10連休を控えた模様眺めムードが強まりました。ただ、決算発表後の銘柄に対する売り買いも交錯したため、売買代金は低水準ながらも2兆円を上回っています。

そのような中、日経平均株価は再び強含みの推移となりました。寄り付き直後に一時▲44円安となりましたが、その後は上値を追い始め、大引け前には一時+134円高まで買われる場面も見られました。

結局、取引時間中の年初来高値更新は成りませんでしたが、終値は22,300円台に乗せて引けています。ちなみに、終値が22,300円台となるのは昨年12月3日以来のことです。

なお、TOPIXも同じような値動きで反発となりました。

東証マザーズ株価指数は3日続伸、売買代金は56日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は6,558万株、売買代金1,333億円となり、いずれも前日より増加しました。売買代金は56日連続で1,000億円を上回りましたが、出来高が思いのほか伸び悩むなど、やや盛り上がりに欠けた商いとなったようです。

ただ、一部主力株に買い戻しが入ったことで、株価指数は上昇して3日続伸となりました。商いが細ってきたのは気掛かり材料ですが、今後の個人投資家の物色意欲の回復に期待が集まりそうです。

大幅減益見通し発表のファナックは小幅安に止まる、下方修正のキヤノンは大幅下落

個別銘柄では、ダイキン工業(6367)と資生堂(4911)が連日で年初来高値を更新し、前日にQ1決算を発表した花王(4452)は一時+6%超高の急騰となりました。

また、前日に大きく売られたコンビニ株が買い戻され、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)、ローソン(2651)、セブン&アイ・ホールディングス(3382)はいずれも大きく値を上げています。

その他では、前日に通期決算発表を発表した日立建機(6305)が、今期(2020年3月期)業績の大幅減益見通しにもかかわらず一時+7%高に迫る急騰となったのが目を引きました。

一方、前日に今期業績に関して利益半減というかつてない厳しい見通しを公表したファナック(6954)が、一時▲3%安まで売られた後は上昇に転じるなど底堅さを見せました。結局、終値は小幅安に止まり、多くの市場参加者を安堵させました。

また、Q1決算でいきなり通期予想を下方修正したキヤノン(7751)は大幅安で引けています。さらに、終わった2019年3月期の業績下方修正を正式発表した日産自動車(7201)は、一時▲3%超安となる続落となりました。

その他では、キーエンス(6861)が急落し、薄商いが続く証券市場を懸念してか、大和証券グループ本社(8601)など証券株の下げがきつかったようです。

新興市場(東証マザーズ)では、メルカリ(4385)が大幅続伸となり、串カツ田中ホールディングス(3547)は連日の年初来高値更新となりました。一方、メタップス(6172)が年初来安値を更新し、EduLab(4427)も大幅安で引けています。

葛西 裕一