4.1 主な改正内容
社会保険の適用拡大
- 中小企業で働く短時間労働者などが厚生年金や健康保険に加入しやすくなり、将来の年金増額などのメリットを受けられるようになります。
在職老齢年金制度の見直し
- 年金を受給しながら働くシニアの年金が減額されにくくなり、就労意欲を高める環境を整えます。
遺族年金制度の見直し
- 遺族厚生年金における男女差を解消し、子どもが遺族基礎年金を受給しやすくなるよう見直されます。
保険料・年金額計算に用いる標準報酬月額の上限引き上げ
- 高所得者が賃金に見合った保険料を負担し、それに応じた年金を受給できる仕組みを強化します。
その他の見直し
- 子の加算や脱退一時金の見直し、iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入可能年齢の上限引き上げなど、私的年金制度も拡充されます。
これらの改正内容からも、公的年金が単に「老後の給付」だけでなく、現役世代の働き方やキャリア設計にも深く関わっていることがわかります。
5. まとめ
ここまで、シニア世代が知っておきたい公的給付について、年の差夫婦への加算といった「年金への上乗せ」と、再就職や賃金低下をサポートする「雇用保険からの給付」という2つの視点から、5種類の給付や手当を解説しました。
いずれの制度も受給資格があっても「申請しないと受け取れない」ため、ご自身が対象かどうかを確認し、忘れずに手続きを進めることが大切です。
公的年金だけで、老後にゆとりある生活を送るには難しい傾向にあるでしょう。
物価の上昇に加え、医療費の負担も年々増加しています。
家計やご自身の年金情報をよく確認しつつ、将来の生活に備える自助努力が一層重要になっていくと考えられます。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
- 日本年金機構「初めて老齢年金を請求するとき」年金請求書(国民年金・厚生年金保険 老齢給付)様式第101号
- 日本年金機構「加給年金額と振替加算」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「再就職手当のご案内」
- 厚生労働省「令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します」
- 厚生労働省「離職されたみなさまへ<高年齢求職者給付金のご案内>」
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
- LIMO「【手続きしないと振り込まれない】60歳・65歳以上対象「老齢年金以外の公的給付」5選」
菅原 美優
