近年、電話を使った特殊詐欺の被害が後を絶ちません。

「オレオレ詐欺」や「還付金詐欺」などがよく知られるところですが、その手口は日々多様化、巧妙化しています。

詐欺被害に遭わないためにも、最新の手口を具体的に知っておきたいところです。

本記事では、千葉県警察がホームページで公開中の、実際にあった犯人と被害者の会話を紹介します。

実際の手口を知り、被害防止に役立ててください。

1. 【詐欺電話】男性の元に身内を装う風の電話がかかってくる

被害者は犯人に親族の名前を教えてしまう1/7

被害者は犯人に親族の名前を教えてしまう

LIMO編集部作成

被害者は高齢の男性。ある日、この男性の元に一本の電話がかかってきます。

相手は名乗ることなく、親しげに会話を始め、巧妙に被害者の親族の名前を聞き出します。

いわゆる「オレオレ詐欺」です。

ここからは、実際にあった詐欺犯と被害者との会話を紹介します。

(中略)

犯人「あっ」

被害者(男性)「何?」

犯人「ちなみに、あれ?誰かわかってない?」

被害者(男性)「おおお ○○だろ」

犯人「…えっ?」

被害者(男性)「○○だろ なあ」

被害者男性は、自ら親族の名前を口にしてしまいました。

これでは犯人の術中に陥ったようなもの。この先の展開が心配です。

2. 【詐欺電話】「置き引きにあった」という犯人

犯人「トイレに行ってる間に置き引きにあった」2/7

犯人「トイレに行ってる間に置き引きにあった」

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犯人と被害者男性の会話は続きます。

(中略)

犯人「そう仕事の前にさ、上司と喫茶店で待ち合わせしてたんだけど」

被害者(男性)「うん」

犯人「そう、で急におなか痛くなっちゃってさ」

被害者(男性)「うん」

犯人「そう、上司が来る前にトイレに行ったのよ」

被害者(男性)「うん」

犯人「そしたらさ」

被害者(男性)「うん」

犯人「戻ってきたら椅子の下に置いておいた自分の荷物が盗まれてたんだよ」

どうやら、トイレに行っている間に置き引きに遭ったようです。

この後の会話で、その中には携帯や財布の他、その日に使う大切な書類まで入っていたと訴える犯人。

それに対して被害者は…?

3. 【詐欺電話】犯人「今日どっか出かける予定ないよね?」

犯人「そっちの電話番号教えた」3/7

犯人「そっちの電話番号教えた」

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会話はさらに続きます。

(中略)

被害者(男性)「うん、それは困ったなあ 警察は?」

犯人「困ったよ 警察に届け出して」

被害者(男性)「うん」

犯人「その店の店長に話をしてさ」

被害者(男性)「うん」

犯人「そしたら、そのめちゃくちゃ優しい人でさ」

被害者(男性)「うん」

犯人「もう見つかったら、もうすぐ連絡しますねって言ってて」

被害者(男性)「うん」

犯人「言ってくれてて」

被害者(男性)「はいはい ~だね」

犯人「そう、ただ携帯がなかったから、そっちの電話番号を教えたんだけど」

被害者(男性)「うん」

犯人「今日どっか出かける予定とかもうないよね、たぶん」

被害者の予定を確認する犯人。

怪しい雲行きになってきましたが、被害者はこの後の会話で、犯人に「家にいる」と伝えてしまいます。

被害者はどうなってしまうのでしょうか?

4. 【詐欺電話】間一髪?!男性が被害に遭わずに済んだ理由とは

帰宅した同居家族が撃退!4/7

帰宅した同居家族が撃退!

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そこへ誰かが家に帰ってきたようです。

被害者男性によるとそれは「お母さん」とのこと。

娘さんかお嫁さんなのでしょうか。

被害者男性よりも若い印象の女性が覇気のある声で電話に出ます。

(中略)

被害者(女性)「もしもし」

犯人「あっ、もしもし ごめんね 突然電話して」

被害者(女性)「はい、どちら様ですか」

犯人「うん?今しゃべってたよ、ずっと ハヤトだよ、ハヤト」

被害者(女性)「はい?」

犯人「ハヤト」

被害者(女性)「タカコ?」

犯人「………そうだよ」

被害者(女性)「もしもし?そういう人はうちにいませんよ」

犯人「…なんでだよ 今電話してたんだよ」

被害者(女性)「誰と」

犯人「~だったんだから」

被害者(女性)「誰、誰と電話してたの?」

犯人「いやおじいちゃんと電話したんだよ」

被害者(女性)「あなたどちら?」

犯人「どちらって…そんなひどいこと言わないでよ」

被害者(女性)「ひどいこと言わないと うちにはそういう人いませんから」

犯人「だって、そうやって言ってたんだもん」

被害者(女性)「電話切るよ 忙しいんだから今日は」

~部分については不明瞭のため聞き取れず

女性は見事犯人の電話を撃退したのでした。

最後の犯人の間抜けな応答には思わず笑ってしまいますが、何より被害に遭わずに済み、本当によかったですね!

ただ、同居家族がタイミングよく帰宅したおかげで無事で済みましたが、そのタイミングが1時間でもズレていたら…と思うと、背筋が寒くなります。

誰からどんな電話がかかってきたのか、家族で日々共有し、一人で判断して行動しないことが大切かもしれませんね。

5. 詐欺被害に遭ったお金が戻ってくる可能性も!「被害額分配金」について知っておこう

詐欺被害に遭ったら、振込先銀行と警察へ連絡5/7

詐欺被害に遭ったら、振込先銀行と警察へ連絡

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万が一、預金口座への振り込みによってお金を騙し取られてしまった場合、「被害額分配金」の支払いを受けられる可能性があります。

「被害額分配金」とは、振込先の預金口座残高を原資として、被害者に支払われるお金のことです。

振り込め詐欺など、犯人が指定した銀行口座への振り込みによってお金を騙し取られた人を対象に支払われます。

ただし、必ずしも被害額全額を返してもらえるわけではありません。

支払われる額は、犯人の指定した振込先口座の残高や被害者数により変動します。

また、分配金を受け取るには、振込先の口座が凍結され、銀行が「被害回復分配金の手続き」を始めたときに申請する必要があります。

だまし取られたお金を少しでも返還してもらうためにも、被害に気づいたら、すぐに振込先の金融機関と警察に連絡しましょう。

5.1 「被害額分配金」の請求方法と支払いまでの流れ

被害額分配金が支払われるまでの流れ6/7

被害額分配金が支払われるまでの流れ

出所:金融庁「振り込め詐欺等の被害にあわれた方へ」

 

「被害額分配金」を受け取るまでの流れは、およそ以下のとおりです。

  1. 被害者から警察と振込先金融機関へ連絡
  2. 金融機関による事件の確認、口座の凍結
  3. 金融機関による当該口座等の権利消滅手続き
  4. 金融機関による被害者への支払い手続き開始
  5. 被害者による振込先金融機関での支払申請手続き
  6. 被害者へ「被害額分配金」が支払われる

手続きには90日以上かかります。

すぐには受け取れないことにも注意しましょう。

6. 令和6年の特殊詐欺による被害額と認知件数

令和6年の特殊詐欺による被害額は約718億円7/7

令和6年の特殊詐欺による被害額は約718億円

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警察庁によると令和6年(2024年1月~同年12月)に起きた特殊詐欺事件のうち、警察が認知した件数と被害額は以下のとおりでした。

  • 認知件数:2万1043件
  • 被害額:718億7727万5370円

1件あたり341万5733円だまし取られた計算になりますね。

また、被害件数上位の厳重注意地域は以下のとおりでした。

1位 東京 3494 件

2位 大阪 2644 件

3位 神奈川 1999 件

4位 埼玉 1586 件

5位 愛知 1469 件

人口の多い都市地域で特に被害が多発しているようです。

もちろん全国どこでも、誰もが被害に遭う可能性はあります。

万が一被害に遭った場合は、出来る限り速やかに振込先金融機関や警察に連絡しましょう。

参考資料

小野 温子